BABYMETAL APOCRYPHA – ANOTHER ONE – ライブレポート

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1.

そうさ、俺は今、BABYMETALのライブ会場へ向かっている。
天空橋駅近くのZepp Hanedaに行くのは初めてだ。
ん? ところでおまえはいったい何者なんだ、だと?
これまでに何度か登場してるんだから少しは覚えろよ。
チッ、まあいい。俺の名は――。

 

 

 

え、おまえはBABYMETALが嫌いだったはずだ、だと?
あたぼうよ。俺はBABYMETALが大嫌いだ。
あああ、待て待て待て。話はちゃんと最後まで聞け。
大嫌いなのに、またのこのことやって来たのにはちゃんとした理由があるんだ。
それは4年前のZepp DiverCityで見つけた彼女のことが気に入ったからだ。

 

え、そいつは誰のことなんだ、だと?
それを説明するのは面倒だ。自分でこれを読み返すんだな。
俺はあの時、彼女を生で初めて見て以来、ずっとファンなんだ。
リジー役で出演している黒執事のDVDはすぐに取り寄せたし、
さくら学院時代の動画もかなり掘った。
FRESH!マンデーでのブルゾンちえみのモノマネ動画は
ニタニタしながら何度観返したことか。
ガルプラに出てた時も密かに応援してたぜ。
そして今じゃあ、正式にBABYMETALのメンバーになったんだ。
見に来ないわけにはいかないだろう。違うか?
ん? でも今日は限定ライブなんだから、おまえは入れないだろう、だって?

 

 

 

チッ、何度も何度も言わせんなよ。
俺は元々アポカリ会員だし、
こういうときのために、毎年ずっとTHE ONEの更新を続けてきてる。
ついでに言うと、昨年のTHE OTHER ONEだって加入してたぜ。
だけど今回は、チケットが取れるかどうか、かなりドキドキした。
ライブハウスのキャパ数的に、ひょっとしたら外れるかもしれないと思ったけど、
1日だけでも当選したときには心底ホッとしたぜ。ふぅ。

 

 

 

 

2.

 

程なくして開場となり、俺は階段を下りて行ったさ。
1階外のコインロッカーに購入したグッズを預けてから、いざ入場。
スマホでデジタル・チケットを確認しただけで、特にボディチェックはなかったな。
そうそう、忘れてた。
今夜のライブに来た理由はもう一つあったんだ。
それは、バックで演奏している連中が顔に付けているお面。

 

 

 

前回のライブは、そのお面をゲットするのが目的だったんだが、
ライブに熱中しすぎて、結局見つけることすらできなかったんだ。
でも今宵は、岡崎百々子のパフォーマンスを存分に堪能しつつ、
あのイカしたお面もゲットしてやるぜ。フフフッ。

 

ライブ中はモッシュするフリをしてメイトどもを片っ端から殴りたいから
前方へ行こうと思ったが、圧縮がキツすぎるのも嫌なんで回避。
それでも、前から2つ目か3つ目の柵の後方スペースを確保。
ちなみに整理番号は690番台。まあ、ここで良しとしよう。
この位置なら肉眼ではっきりとステージも見えるしな。
岡崎百々子、もとい、MOMOMETALはどっち側かわからないから、
とりあえず下手側をキープしたぜ。

 

SEではスリップノットやラット、それにレイジやリンキンパークの曲がかかってたな。
ブリング・ミー・ザ・ホライズンの「Kingslayer ft. BABYMETAL」や
リル・ウージー・ヴァートの「The End(feat. BABYMETAL)」も流れてたぜ。
なかなかいいセンスしてるよな!
そしてBloodywoodの「Dana Dan」が流れてきたから、俺はピンと来たね。
開演するのはもう少し、時間の問題だってな。
おそらく同じことを考えてた奴はたくさんいただろう。
そして案の定、その曲の途中で不意に暗転したぜ。
またあの爆音を浴びることができると思うと血沸き肉躍るぜ、へへっ。

 

 

 

 

3.

セットリスト

01. BABYMETAL DEATH
02. ギミチョコ!!
03. PA PA YA!!
04. Distortion
05. BxMxC
06. MAYA
07. Monochrome
08. メギツネ
09. ヘドバンギャー!!
10. Road of Resistance
11. METAL KINGDOM
12. メタり!! (feat. Tom Morello)

 

果たしてBABYMETALのライブが始まった。
暗転するなり、大歓声だ。
1曲目は「BABYMETAL DEATH」。
待ってたぜチクショーめー!
周りの連中をビビらせるために“DEATH! DEATH!”と大声で叫べるから、
俺はこの曲は大好きなんだ。
それにしてもなんだこの爆音は。
初めて来た箱だが、音響バランスがめちゃくちゃいいじゃねーか。
初っ端から脳汁が出まくってるぜぇ。
あー、堪らねぇ!!
“ウォォーーーーッ!” “DEATH!” “DEATH!” “DEATH!” “DEATH!”
“ベビーメタールーデーーースッ!”

 

続いては「ギミチョコ!!」だ。
人気曲なだけあって、周りはみんなノリノリだ。
俺も歯を食いしばって頭を揺らしまくったぜ。
とにかく最初からずっと音が良すぎるんだ。
間奏に入ると、SU-METALが「Hey! Zepp HANEDA!」と叫んた。
「今日は来てくれてありがとう、最後まで楽しんでいってね~!」
直後、俺は無意識で “オー!”と叫んでたね。
かわるだろ?
満面の笑みであんなに楽しそうに言われたら、
こっちは否応にも従わざるを得ないんだ。
それにしても、歌うときはめちゃくちゃクールなのに、
MCになるとなんであんなに可愛くなるんだ。
ゴッサムシティでは滅多にお目にかかれない、魅力的な女だぜぇ。

 

続いて「PA PA YA!!」が始まると、
待ってましたと言わんばかりに、周りの連中が一斉にタオルを振り回し始めたぜ。
もちろん俺もノリノリで振り回したさ。
新しいBABMETALのクラッシュロゴ入りのタオルをな。
その次に披露された「Distortion」も爆音だ。
怒涛のアッパー・チューンが続いたので、一気に熱を帯びてきた。
すでにTシャツは汗だく。
多少の圧縮はあるが、今のところは快適な環境でライブを楽しめてるぜぇ。

 

続いては「BxMxC」。
ライブハウスで聴くには最高の楽曲だ。
爆音を浴びながら気持ちよくリズムにノって全身を揺らすぜ。
もちろんSU-METALに倣って “b” “m” “c” とハンドサインをしながらな。
そして、途中の彼女のフロウは今宵も完璧。
鳥肌ものだったぜ。
終盤は怒涛の “B!M!C!” コール。
会場自体が揺れているんじゃないかと錯覚するほどに盛り上がったぜぇ。

 

次の「MAYA」は初っ端の音圧にビビった。
ヘヴィすぎて、音の塊を食らったような感覚を味わったぜ。
SU-METALの伸びのある歌声がこれまた心地いいんだ。
MOAMETALとMOMOMETALのキレのあるダンスも美しいぜぇ。

 

次の「Monochrome」も出だしがヤバかったな。
いきなり重低音の機関銃をぶっ放されたのかと思ったくらい、
大きな衝撃が襲ってきたぜ。
音を堪能するだけで、今日来た価値は十分にあるな。

 

間奏に入るとSU-METALがまたしゃべりだした。
スマホのライトを点けてと言うから俺も点けたぜ、へへっ。
その光景を満足そうに眺めながら、彼女がハミングを繰り返した。
俺は周りと一緒になって“オッオッオー、オーオッオオー”と声を出す。
視線はずっとステージ上のSU-METALを捉えたままだった。

 

 

 

そこからは怒涛の展開だったな。
こっちも随分とホットな状態だったから、
「メギツネ」が始まったら無意識のうちに踊り狂っていたぜ。

 

 

 

間奏に入ると、そこからはお決まりのコースだ。
手拍子に合わせてSU-METALがジャンプアップと叫ぶ。
そして「アーユーレディ?」からのカウントを合図に、
まるで何かが爆発したかのように大勢が飛び回ったぜ。
俺ももちろん、我を忘れて何度も飛んださ。
最高に楽しかったしな。

 

そして、その時だった。
まさかの瞬間が訪れた。
俺が “ソレッ!” と高くジャンプした瞬間、
ちょうどこっちを向いていたMOAMETALと目が合った(ような気がした)。

 

 

 

ライブはまさに興奮の坩堝。
続いて「ヘドバンギャー!!」が始まると、
メイトどもの統制の取れた図太い声、
“ヴォイッ!ヴォイッ!” “こいや!” といった叫びが響き渡ったぜ。
間奏のシーンは少し長かったな。
その間、土下座ヘドバンをやろうと思ったんだが、
柵が多くて狭いからさすがに無理だった。
それでも数人の猛者どもは強引にドゲバンしてたけどな。
終盤の “キ!エ!ロ!” の掛け声もかなりデカかったぜ。

 

その後始まったのは「Road of Resistance」。
この頃になるともう、だいぶ感覚がマヒしてたな。
わかるだろ?
ライブに深く没入し、強い陶酔感に襲われてるから、
まるでヤクでもやってんじゃねーかって具合に目はバッキバキだ。
それでも自然と頭や体は覚えているもんで、
曲が始まるとすぐに手を挙げて “オーオーオーオ” と叫んだぜ。
メイトたちのシンガロングの中、3人が颯爽とフラッグを持って登場。
そしてそこからはお決まりのウォール・オブ・デスの流れなんだが、
さすがに狭くてそれは無理だった。
だけどずっと叫んだりジャンプしたりして、とことん楽しんだぜ。

 

間奏に入ると、そこからはメイトによるシンガロングだ。
場内は今回もものすごい一体感。
SU-METALが「エブリバディ、シンギン!」と言ってからのシーンは圧巻で、
思わず体が打ち震えてしまったぜ……。

 

 

 

その後は少しの休憩をはさんでから、
「METAL KINGDOM」が始まったんだが、
もうカッコいいのなんの。
ライブハウスでこの曲は初めて見たが、
まず3人のダンスがかなりクール。
思わず見惚れちまったぜ。
そしてまた演奏がタイトでソリッド。
ライブハウスで初めて見て、かなりがらりと印象が変わったな。
素晴らしいアンセムだと改めて思ったぜ。

 

いやー、すごいライブだったな。
やっぱりライブハウスでのライブは音が良くて最高だな。
もっと楽しんでいたいけど、
次の「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でこの素晴らしいライブもおしまいかぁ。

 

良い意味で期待を裏切られた「METAL KINGDOM」が終わった後、
俺は少しばかり寂寥感を抱いちまった。
この楽しい時間がもっと続けばいいのにと、本気で思ったからな。
だけどな、最後の最後、
とんでもねーことが起こったんだ。

 

まず、3人が一旦ステージをハケとあと、
神バンドがインスト曲を演奏し始めたんだが、
琴だか三味線だかの音色が混ざった陽気な音楽を奏で始めたんだ。
なんだこれは?と思ったね。
昨日と同じく、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」をやるんじゃなかったのかと。

 

でもそのインストを聴いていくうちに、少しずつ期待が膨らんできたぜ。
もしかして新曲か? って思い始めたんだ。
すると周りのメイトどもも同じことを察したようで、
にわかに会場はざわつき始めた。
そしてそのざわつきが大きなどよめきに変わったのは、
SU-METALが袖から登場してきた直後のことだった。
彼女は「わっかになって わっかになって」と口ずさみながら出てきたのち、
「もっと声出せるよね? もっと盛り上がれ!」と観客を煽ったんだ。

 

刹那、場内は一気に沸騰したぜ。
怒号のような歓声が周囲に響き渡った。
そして再び「わっかになって わっかになって」とSU-METALが歌い出したのは、
新曲の「メタり!! (feat. Tom Morello)」。
まさかの展開に、思わず「マジか」と声が出たね。
セトリは昨日の初日と同じだと思っていたからな。

 

楽曲はとてもグルービィ。
アッパーなアゲアゲ夏祭りソングだ。
メイトどもは終始裏拍で “オイ! オイ!”と叫びっぱなし。
SU-METALは「わっしょい!わっしょい!」とリズムにノリながら
「わっかになってピーヒャラ踊れ!」「わっかになってみんなで踊れ!」
と歌いつつ、ずっと客を煽り続けている。
俺も全身を揺らして、休まずに手を前後に振り続けたぜ。
まるで湘南乃風のライブを観に来ているようなノリでな。

 

そしてさらに驚くことがあったのは、間奏に入ってからだった。
なんと歌舞伎の口上のようなシーンが始まったんだ。
何と言ってるか詳しくは聴き取れなかったが、
「踊らなしかし」「いつ踊る」「メタり」と見得をきり、
最後はグロウルで「アーユーレディ!」と叫んだ。
そしてその一連の、歌舞伎の口上のような展開を一人で担っていたのは、
なんとあのMOMOMETALだったんだ!

 

うぉーーーー!
これが 叫ばずにいらないでかっ!
ああああーーーーーーっ!

 

 

 

 

 

4.

ほどなくしてライブは終わり、俺は会場を出て歩き出した。
最後の方はほんとど記憶になかったな。
MOMOMETALが一人中央で見得をきったところで記憶がぶっ飛んだ。
そこからは夢遊病者のようにライブを観てたぜ。
これ以上ないほどの多幸感に包まれてな。

 

周囲には、そこかしこで談笑しているメイトどもがいた。
わかるぜぇ。BABYMETALのライブの後はいつだってそうだ。
とにかく誰かと今日のライブについて話がしたいんだよな。
しかも今夜は特別なことがあったもんな。
俺だって誰かと話がしたいけど、
でも俺はメイトじゃないし、友人もいないから、このまま一人で帰るだけだ。
別に寂しくなんかないぜ。本当に。マジで。
……ふぅー。
あーあ、今日のMOMOMETALは最高だったな~!
そして新曲の「メタり!!」は、正式にBABYMETALに加入した
MOMOMETALへのある意味歓迎ソングだったな!
主役を張らせるシーンを用意するなて憎いぜっ!

 

そういえば結局、あの仮面を見つけることは今回もできなかった。
背伸びをすれば神バンドまでは見れるんだが、
フロントの3人が輝いているからそっちにしか目がいかねーんだわ。
まあいい、今回も諦めよう。
そのうちあのお面を手にする機会はあるだろう。

 

それにしても今夜のライブは本当に最高だった。
Zepp Hanedaは初めて来たが、
天井が高いから音の抜けが良く、
音響バランスもかなりよかった。
そしてヴォーカルの声もクリアで、
今宵のSU-METALの歌声はいつもよりも情感たっぷりだったな。
とくに終盤の「METAL KINGDOM」での絶唱は鳥肌ものだったぜ。

 

MOAMETALとMOMOMETALの2人も最高に輝いてたな。
お立ち台がないから、なかなか全身を捉えることはできなかったが、
2人ともキレがありつつも美しいダンスルーティンを披露した。
そして「ヘドバンギャー!!」のときには、
MOAMETALの本気の折り畳みヘドバンを拝むこともできたぜ。
貴重な体験だったな。

 

メイトたちの歓声もすさまじかったな。
曲間では常に3人の名前を呼ぶ声が飛び交っていたし、
コールや合いの手、シンガロング等が揃うのは当たり前なんだが、
声の張りはいつも以上だったぜ。
アンコール中はずっとBABYMETALコールをしてたし、
最後まで大声を出してライブを盛り上げたな。
メイトどもよ、グッジョブだ。
また一緒に騒ぎまくろうぜ!

 

 

 

 

えっ、そんなことより、
結局のところおまえはBABYMETALのファンなんだろ、だって?
おいおい、寝言は寝て言えよ、
――と言いたいところだけど、チッ、認めるぜ。
実はだいぶ前から好きだったんだ。
俺はBABYMETALの大ファンなんだよ。メイトだよ、メイト。
それくらい、過去の俺のレポを読めばわかるだろう。

 

え、そのレポだが、画像の使いまわしが多すぎるって?
それについては正直すまんかった。
手抜きをするつもりはないんだが、
どれも適切な画像なんで、使い勝手がいいんだ。
まあ、これは言い訳か。
もっとも、メイトであることを認めたことで、
このシリーズも今回で最後になるからそこのところは許してくれ。
じゃあ、またどこかの現場で会おうぜ!
それまで元気でな!
わっしょい!わっしょい!わっしょい!わっしょい!

 

 

 

 

 

 

 

※ジョーカー・シリーズ

第3回

BABYMETAL APOCRYPHA – ANOTHER GALAXY – ライブレポート

 

第2回

BABYMETAL 東京 白キツネ祭り ライブ レポート

 

第1回

BABYMETAL 白ミサ ZeppTokyo ライブ レポート

 

 

 

 

 

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2 件のコメント

  • 久々のジョーカーネタですね。ライブレポートを含めた絶妙なジョーカーの言い回し面白いです。

    しかしながら今でもzeppでやってくれるBABYMETALはすごい。
    収益だけを考えるともっとでかい箱でやったほうがいいと思いますがね…
    これからサマーソニックと北米に向けてのライブが続きますが
    TERIさんのレポート楽しみにしてます。

    リクエストとして軽部さんシリーズも久々に見たいもんです。

  • >ひろさん
    コメントありがとうございます。
    ライブハウスでやってくれるのはうれしい限りですね。
    音もパフォも堪能できました。
    軽部さんシリーズ見たいですか(笑
    では検討しまっす!!

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