BABYMETAL 海外 ボストン ライブレポート

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1.

「出かけるついでに、これ、投函しておいて」

上司にそう頼まれたので、僕は歩きながら郵便ポストを探してまわる。
「ええっと、ポストはどこにあったっけ」
近場のどこかで見た記憶はあったものの、すぐには思い出せなかった。
「まあいい、駅方面に行けばあるだろう」
そう考えつつ、頭の中で “ポスト” と連呼しながら歩いていると、
いつの間にか僕は “ボストン” に来ていた。

 

 

 

え、……なんで?
なにがなんだかわからない。
いったいなぜ、こうなってしまったのか?
なにゆえ神は、いつも僕に試練を与えるのか?

 

原因はまったくわからないが、
とにもかくにも、来てしまったからには仕方がない。
思えば、アメリカ東海岸に来たのは人生初。
せっかくなので、かの有名なフェイウェイパークを見学するとしよう。
そういえば、今夜はフェイウェイパークに隣接するMGM Music Hall at Fenwayで、
BABYMETALのライブがあるではないか。
よし、それじゃあと、僕はBABYMETALのライブも観に行くことにした。

 

 

 

午後16半時頃、現地に到着。
外観だけだが、初めて目にするフェイウェイパークは、
いかにも歴史あるボールパックといったふうで、実に趣があった。
時間に余裕があり、かつタイミングが合えば、野球の試合を観戦したかったが、
あいにく今回は都合により、それは叶わず。とても残念。
吉田正尚選手がレッドソックス在籍中に、一度は野球観戦したいものである。

 

 

 

フェイウェイパークをひととおり見た後、
隣の建物へ向かい、列の最後尾に並ぶ
MGM Music Hall at Fenwayは、4階建て約91,500平方フィートの敷地に
5,000人の客を収容できる、最先端の多目的ライブパフォーマンス会場。
2019年9月のボストン公演はキャパシティ2500人のHouse of Bluesだったので、
箱の大きさはそれから倍になったことになる。
プロモートしているLive Nationからすれば、今回はBABYMETALの単独ではなく、
DETHKLOKとのツーマンだから、この大きさでも十分客は入ると踏んだのだろう。
現時点でチケットはソールドアウトになってはいないが、
満員に近い観客が訪れるのではないだろうか。

 

 

果たして開場時刻となり、入場。中はそれなりに広い
天井も高く、スタンドからの眺めも良さそうだ。
徐々に人が集まってくると、にわかに活気づいてきた。
賑やかな話し声や笑い声がホールの空間を揺すっている。
ライブに対する期待感が大きく膨らむと自然と胸が高鳴っていった。

 

 

 

やがて開演時刻となり、
まずはギターの名手であるJason Richardsonがライブが始める
スキルは相当なもので、観客の多くは彼のテクニックに見入っていた。
そして30分のインターバルを挟み、続けてDETHKLOKがライブを始める。
思っていたよりもへヴィだったので、随分と堪能することができた。
リズム隊が心地良く、終始首を振り続けた。
また、モッシュも激しく、初っ端から随分と息があがった。
それにしても音響バランスが良い。
これなら、BABYMETALのライブも心底楽しめそうだ。
僕は大きく深呼吸をし、少しばかり興奮を抑える。
彼女たちは今宵も間違いなく、卓越したライブパフォーマンスを披露してくれるだろう
僕は口元に笑みを湛えたまま、その時が来るのを待ち続けた

 

 

 

 

2.

セットリスト

01. BABYMETAL DEATH
02. ギミチョコ!!
03. PA PA YA!!
04. Distortion
05. BxMxC
06. Believing
07. Monochrome
08. メタり!!
09. メギツネ
10. ヘドバンギャー!!
11. Road of Resistance

 

 

1曲目は「BABYMETAL DEATH」。
怒涛の6連符が轟く中、フロントの3人が入場してくると、
フロアからは大歓声が上がった。
ただ、僕がいる下手サイドの人たちはほとんどがDETHKLOKのファン、
もしくはBABYMETALのライブが初見の人たちだったようで、
ほとんどの人はステージをガン見している。
終盤になると周りにあわせ、時折キツネサインを掲げていた。

 

ライブはそのまま「ギミチョコ!!」へ。
代表曲なだけあって人気のようだ。
歓声が多くあがり、大勢がリズムにあわせて体を揺すっている。
続く「PA PA YA!!」でもフロアは熱を帯び、
多くの人がジャンプを繰り返した。

 

Distortion」が始まると、ここでも大勢が歓声が上がった。
快活な叫び声がそこら中に充満している。
アッパー・チューンの曲なので、フロアの熱量は一気に上がっていった。
続く「BxMxC」もピットは大盛り上がり。
フロアはさらなる活況を呈している。
SU-METALのフロウが炸裂すると、場内の熱気はさらに上昇していった。

 

そして、日替わり曲である「Believing」へとライブは続く。
ここでもピットではモッシュが続いている。
その後の「Monochrome」でもピットではモッシュが続いたが、
間奏でSU-METALがスマホのライトを点けてと促すと、
それまで騒いでいた人たちは一斉に彼女に従った。
ぐるりと周りを見渡すと、そこには幻想的な世界が広がっていた。

 

続いては「メタり!!」。
曲が始まるなり大盛り上がり、大勢が好きなように騒いでいる。
MOMOMETALが見得を切るシーンでは、
座り込んでからの一斉ジャンプでさらに盛り上がった。
ピットはカオスな状況となり、愉悦の声が響いている。

 

場内が興奮状態にある中、ライブは続けざまに「メギツネ」へ。
同曲でも序盤からピットは大盛り上がり。
間奏でSU-MEATLが観客を煽るとフロアはさらに沸き、
終盤になるとピットの盛況具合はさらに増していった。

 

ライブはそのまま「ヘドバンギャー!!」へと続くが、場内の熱気はまったく衰えない。
ピットではぐるぐるとサークルモッシュが続いている。
そしてラストの「「Road of Resistance」へ。
冒頭、大きなウォール・オブ・デスがさく裂する。
その後もモッシュは断続的に起こり、観客も熱狂しっぱなしだ。
間奏ではシンガロングが起こり、大盛況のもと同曲は終了
最後は恒例の“We are BABYMETAL”コールで大熱狂のライブは幕を閉じた。
演者に対する歓声や拍手は、ライブが終わってももしばらくの間続いたのだった。

 

 

 

 

3.

気分が高揚した状態のまま会場の外に出る。
一息ついてからホテルへ向かう。
道中、今夜のライブを回想する。
ピットの熱狂具合は、すさまじいものがあった。

 

そもそもDETHKLOKの時からモッシュは激しく、
最初は一緒に体をぶつけ合っていたものの、
どんどん激しくなってきたので、
終盤、僕は下手の方へ避難していた。

 

そしてそのままその場所でBABYMETAのライブを見たのだが、
どうもフロアの左右にいる観客の多くはDETHKLOKのファンか、
もしくはBABYMETALのライブが初見だったのか、
ステージをガン見している人が多かった。
それでもピット中央では、DETHKLOK目当ての人も一緒になって
騒ぎまくったのだった。
特に「メタり!!」の盛り上がりは最高潮で、
途中に思わず感極まって涙ぐんでしまった。

 

明日はニューヨークでのライブ。
どうなるかわからないが、
ボストンと同じか、それ以上の盛り上がりを見せることだろう。
明日のライブが今からもう楽しみで仕方がない。

 

 

 

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2 件のコメント

  • お疲れ様です。結局ポストは見つからないままですか?気になって夜も寝られません。

  • >けーJさん
    コメントありがとうございます。ポストは未だに見つかってないですね><;

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