STONE SOUR Zepp DiverCity ライブレポート(guest:MAN WITH A MISSION)

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バンドとしては4年ぶりの来日

新作「ハイドログラッド」を携えたワールドツアーの一環として、遂にジャパンツアーの日程をスタートさせたSTONE SOUR。バンドとしての来日は「OZZFEST JAPAN 2013」以来、約4年ぶりとなる。本ツアーの日程は、東京2日間(9月4日・5日)、名古屋(9月7日)、大阪(9月8日)となっているが、今回は東京2日目(9月5日)のライブの模様をお届けする。

 

仕事を早めに切り上げ、6月のKornのUSツアー(STONE SOURやBABYMETALも帯同)会場で購入したTシャツを身に纏い、会場であるZeppダイバーシティに着いたのは19時前。開演ギリギリの時間だった。

 

急いで入場し、後部の扉からホール内へ入る。前方はぎゅうぎゅうのようだが、中央のPA卓の隣は空いていたので、スッとその空間に身を滑らせる。周りにはガウラーと呼ばれるMAN WITH A MISSIONのファンたち(特に若い女の子)の姿もちらほら散見された。彼らはSTONE SOURよりもMAN WITH A MISSIONのライブを本命と考えて足を運んでいるのだろう。今回のSTONE SOURのジャパンツアー全公演に帯同することが発表された時には大変な話題となったが、ふとその時の記憶が呼び起こされた。

 

 

MAN WITH A MISSION ライブレポート

セットリスト

01.Take What U Want
02.database
03.Hey Now
04.Get Off of My Way
05.Dead End in Tokyo
06.Smells Like Teen Spirit
07.FLY AGAIN

すぐに開演となり、MAN WITH A MISSIONのライブがスタートする。彼らのライブを観るのはサマソニ以来なので約2週間ぶり。登場SEはいつもの “ Man With A Mission ”。そしていきなり初っ端に披露した曲は「TAKE WHAT U WANT!」。古臭い言い方だが、後方から眺めていると、観客のハートに一気に火が点いたのがはたとわかった。「夏休ミモ終ワッタバカリダト言ウノニ、ノコノコトライブハウスナンカニ来ヤガッテ、オマエラハ最高ダーッ!!」。ジャン・ケン・ジョニーの煽りがさらに観客たちを熱くさせる。そういえば彼は別の時のMCで、どんどんカタコトではなくなっている自分を反省し、「改メルベキダト思ッテオリマス」と神妙に語っていたが、それもまたご愛嬌。観客は笑顔で見守っていた。ライブはその後「database」「Hey Now」「Get Off of My Way」と畳み掛け、踊り出さずにはいられないとばかりに、場内はEDMフェスばりのダンスフロアと化していった。かくいう筆者も、このときばかりはメタルのライブに来ていることはすっかり忘れてノリノリで踊りまくった。そして盛況だった「Dead End in Tokyo」が終わると、遂にその時が訪れる。できればサマソニで観たかったと思っていた「Smells Like Teen Spirit」が、なんとこのタイミングで披露されたのだった。お馴染みのイントロが始まるや、場内は一気に興奮の坩堝と化す。サビでは大勢が一斉にジャンプする。問答無用に今日イチの盛り上がり。期待していなかったこの曲を聴けたのは嬉しい誤算だった。そしてラストは彼らのNo.1 ライブアンセム「FLY AGAIN」で締めたのだが、 “ フライ アゲイン イエー イエオ! ” に合わせ、オーディエンスが一斉に両手をあげて波打つ光景は壮観の一言。キャッチーなサビだけではなく、各メンバーのソロプレイにも見せ場が多いこの曲。クライマックスに向けて次第に高まっていく昂揚感が最高に気持ち良い。そうして彼らのライブは大盛況ののちに終了した。最後に恒例のリブの掛け声で幕を閉じた。

 

 

STONE SOUR ライブレポート

セットリスト

Intro(YSIF)
01. Taipei Person / Allah Tea
02. Made of Scars
03. Take a Number
04. Reborn
05. Say You’ll Haunt Me
06. 30/30-150
07. Bother
08. Tired
09. Rose Red Violent Blue (This Song Is Dump & So Am I)
10. Do Me a Favor
11. Blotter
12. Get Inside
13. Song #3
14. Through Glass

en1. Gone Sovereign
en2. Absolute Zero
en3. Fabuless

時刻は20時。スペシャル・ゲストのMAN WITH A MISSIONが場内を盛り上げ、いよいよSTONE SOURが登場してくる。定刻通りにステージは暗転し、最新作「ハイドログラッド」の1曲目を飾る「YSIF」のイントロが鳴り響く中、ロイ(ドラム)、ジョッシュ(ギター)、ジョニー(ベース)、クリスチャン(ギター)が順番にステージへ。最後に白シャツ姿のコリィが携帯電話片手に颯爽と登場してくるが、彼はライブの模様を生配信しているようだった。コリィが携帯電話をフロアに向けると場内からは割れんばかりの歓声が上がった。その大歓声を、心地よさ気に笑顔で受け止めると、「トーキョー! コンニチワ――!!」と流暢な日本語で叫ぶコリィ。観客も大きなSTONE SOURコールで応え、会場は早くも大盛り上がり。フロアもステージも大変な熱量のまま、最新アルバムの曲順どおり、ライブは「Taipei Person/Allah Tea」で幕を開けた。

その後も熱狂的にライブは進み、「Say You’ll Haunt Me」でさらにピットは爆発する。ノリの良さに気をよくしたコリィは何度も笑顔を浮かべては観客たちにリスペクトの言葉を投げかけ、観客たちもまた、大きなSTONE SOURコール、コリィコールで応えた。ずっと来日公演を待ち続けていた観客たちの熱い思いは終始フロア中に充満している。演者と観客たちが互いに敬意を払い、一緒になって、今宵のライブを最高なものにしようとしている。

 

「Bother」の冒頭、コリィがいざギターの弾き語りを始めようとすると、タイミングが良いのか悪いのか、観客の一人が大きな咳払いをしたがために、コリィは大笑いをして演奏を中断し、ユニークな言葉を交えながら観客たちに謝罪する一幕があった。その対応には彼の人の良さが滲み出ていた。また曲間ではSTONE SOUR コールが何度も起こり、そのためコリィはずっと上機嫌で、 “ ホーリーシック ” “ アメージング ” を連発し、 “ トウキョウ! ” “ テヲアゲロ! ” と何度も日本語で煽っていた。ピットの前方では激しいモッシュが頻繁に発生していた。

 

その後も新旧のヒットナンバーを披露し、ライブは佳境へ。コリィは観客に向かって頻繁に水を撒き散らし、それから、観客の興奮に応えてか、パフォーマンス中に何度もバズーカを放った。「Get Inside」のときでもう4回目くらいだったように思う。そして本編は「Song #3」「Through Glass」をもって大盛況のまま終了。短いインターバルを挟み、すぐにアンコールが始まったが、ここでも大きなSTONE SOURコールが発生し、幸せそうな笑みを浮かべて再登場してきたコリィの姿がとても印象的だった。そしてアンコールの「Absolute Zero」では大合唱も起き、ラストは「Fabuless」で締めた。この流れは先のUSツアーと同じ。それにしても今日のオーディエンスの反応は最高だった。最後、コリィを含めたバンドメンバー全員は、袖に引っ込むのがもったいないといった具合に観客たちとのやりとりを止めようとはしなかった。これほどまでに愛されているとは、メンバーたちは思っていなかったのかもしれない。願わくば続く名古屋、大阪でのライブも大盛況で終わってほしい。そんな思いを胸に僕は会場を後にした。脳裏にはいつまでもコリィのクールで優しい笑みが浮かんでいる。

 

 

 

DISCOGRAPHY

  

Hydrograd

 

  

 

 

 

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