BABYMETAL NEX_FEST -Extra- 幕張メッセ ライブレポート

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1.

昨晩、NEX_FESTから帰宅したのは23時半頃。
就寝は午前2時を回っていた。
にもかかわらず、今朝は7時過ぎに起床。
ふくらはぎは筋肉痛で、ヘドバンをやりすぎたせいか首はかなり痛む。
声も掠れたままだが、それでも気分はウキウキだった。
久々の来日を果たしたBRING ME THE HORIZONのライブを今日も観ることができる。
そのことが、僕を寝起きからハッピーな気分にさせていた。

 

 

 

電車に乗車して海浜幕張駅に着いたのは14時20分頃。
アメリカから来ている知り合いのメイトと少し話をしてから入場。
今日もまた出演アクトのパネルが出迎えてくれる。
それらを眺めたのち、近くのドリンクバーでまずは水を購入する。

 

 

 

GOLDエリアに入って数分もしないうちに、1番目のアクトであるcoldrainがライブを始めた。
スタートの曲は「ENVY」。
ライブが始まると、若者を中心に多くの者が激しくモッシュを始めた。
サークルピットのスピードは速く、眼前を目まぐるしく人が通過していく。
近くでは、ハーコーモッシュをキメている若者の姿も。
曲は「Help Me Help You」「NEW DAWN」「No Escape」「Cut Me」と続いたが、
その間もサークルピットやモッシュはひっきりなしに起こったため、
フロアはエネルギーが充満し、興奮の坩堝と化していた。

 

“周りに好きな音楽が同じ人がいっぱいいるってホント幸せだな”
曲間のMCでは、ボーカルのMasatoが多くの話をした。
オリィとは同い年。自分らのフェス「BLARE FEST」に出てくれと
BRING ME THE HORIZONに話をしたが断られたことや、
BRING ME THE HORIZONが日本でフェスを開催するから、
その時は出てくれと言われたものの、NEX_FESTで名前はなし。
嘘かと思ったら、その後に“Extra”に出てくれと言われた。
最高だ。BRING ME THE HORIZONに感謝。
彼はそのようなことを語っていたが、胸にジーンと響くこともあった。

 

“さっき喋りすぎた。巻いていこう”
そう言ってから、次曲「THE SIDE EFFECTS」が終わると、
Masatoが再びMCで“後輩を呼んでもいいですか”と観客に断りを入れた。
そして彼が招き入れたのはPaleduskのKaito。
その後は「The Revelation」を披露し、フロアをさらに熱狂させた。
最後は「Final destination」で締め、彼らのライブは終了。
朝起きてからライブが始まるまで、疲れからか体は若干重たかったが、
爆音を浴びて、ヘドバンして、たまに走り回っていたら、随分と体が軽くなってきた。
僕はその場に留まり、軽くストレッチをしながら次のアクトに備える。

 

 

 

約20分ほどのインターバルの後、2番目のCrossfaithがライブを始めた。
1曲目は「Monolith」。
その後は「Rx Overdrive」「Jagerbomb」「Kill ‘Em All」と畳みかけたが、
楽曲がヘヴィな上に爆音なので、ずっとヘドバンをしっぱなしだった。
サークル内にはツーステップを踏む若者が大量に現れ、
何度も起こったサークルピットはものずごい速さだった。

 

また、ボーカルのKoieも曲間ごとにMCをしたのだが、
まずはフェスを開催してくれたBRING ME THE HORIZONに謝辞を述べ、
それから、“彼らに大きな拍手を”と観客に訴えた。
フロア全体に沸き起こった大きなクラップ音は、きっと彼らのもとへ届いたことだろう。

 

その他には、“ずっと海外を回ってて、いろんなところでライブをやってきたけど、
俺たちや他の奴らがバンドを始める前には先人たちがいて、道を切り開いてきた。
俺たちにもストーリーやドラマがあって、そのバンドたちにもドラマがある。
昨日もたくさんのドラマがあった。そして、皆が紡いできたものを継いでいく”。
そのようなことを語り、それから“それこそ30分前の連中とのドラマもあって”と繋げ、
先ほどライブを終えたばかりのcoldrainのボーカル、Masatoをステージに呼び込んだ。
刹那、フロアから大きな拍手が沸き起こる。
そして彼らは一緒になってリンキンパークの「Faint」をカヴァー。
僕は胸のすく思いで、大声で一緒になって歌った。

 

その後は「Endorphin」と「Countdown To Hell」を披露し、
大盛り上がりのもと彼らのライブは終了した。
KoieはMCで、自分たちもフェスを開催したいとも話していた。
“ツアーに来てくれとは言わない、だけどフェスを開催した時には、
その時だけでいいので、皆さん力を貸してもらえませんか?”。
実際に彼らのフェスが開催された際には、前向きに検討しようと思った。

 

 

 

約25分後に登場した次なるアクトはHyde。
彼は覆面を被った大男(後にプロレスラーの真壁刀義と判明)に肩車をされて現れた。
ライブ1発目の曲は「UNDERWORLD」。
フロアは初っ端から大盛り上がり、歓声もひっきりなしに上がっている。
その後は「MAD QUALIA」「DEFEAT」「SICK」「TAKING THEM DOWN」を披露。
バスドラの上に登ったり、ギターを投げたり、観客エリアに行って一緒に歌ったりと、
Hydeは宣言通りに随分とはっちゃけてフロアを盛り上げていった。

 

“前の2組のサークル見てたよ。速すぎない?俺にも見せてくれ。無理しない範囲でね”
また、そう優しく観客を煽る場面もあったが、
フロアの熱量は前の2組に匹敵するほどに高まっていた。
大勢いるバンギャはいろんな種類のヘドバンを繰り出し、
ハーコーモッシュをする若者も多数いた。
また彼は、“ずっとブリングミーに呼ばれるのを待ってた。4年前から”
“最後に呼んでくれた。今日はケガしてもいいくらいの気持ちで暴れます”。
そのようなことを言い、BRING ME THE HORIZONに感謝の意を示していた。

 

「THE ABYSS」が終了すると、“次はタオル曲やります”、
そう言って始まったのは「6 or 9」。
僕はタオルを振り回しながら一緒になってサビを歌う。
Slipknot「Duality」のカヴァーを披露した後は「I GOTTA 666」と繋げ、
渾身の「GLAMOROUS SKY」で場内は最高潮に。
大勢による大合唱は鳥肌ものだった。
たくさんのドゲバンも発生したりする中、
最後は「MIDNIGHT CELEBRATION II」でライブは終了。
フロアは終始大変な盛り上がりようで、圧巻のパフォーマンスを披露したのだった。

 

 

 

Hydeのライブを観たのは、
4年前のBRING ME THE HORIZONの新木場スタジオコースト以来だった。
あの時彼は、BRING ME THE HORIZONのゲスト・アクトとして出演したのだが、
年下のBRING ME THE HORIZONに敬意を払い、
ライブ中はMCで“BRING ME THE HORIZONは僕も大好きなバンドです。
今日ここでライヴをさせてもらって感謝しています”と、
会場を埋めたBRING ME THE HORIZONのファンにもきちんと挨拶をし、
それから、場内を何度も温めようとしていたことを覚えている。
そして今日のライブでも、次のアクトである年下のBABYMETALに敬意を払い、
“後2曲でBABYMETALだぞ!”“このままBABYMETALに繋げるぞ!”と叫び、
フロアにいる大量のメイトたちにも配慮していた。
彼のそういった気配りや献身的な態度には随分と感銘を受けた。

 

 

 

そして次は、いよいよBABYMETALが出てくる出番。
僕はいったん腰を下ろして休憩し、体力の回復を図る。
開演時間が迫るにつれて、フロアはどんどん人で埋まっていった。
周囲を伺うと、フェスTやBABYMETAL以外のTシャツを着た人たちがたくさんいた。
若い人も多く、特に女性の姿が目に付いた。
すぐ後方には若いカップルがいたのだが、
彼氏が彼女に対してBABYMETALのライブについて話している。
“映像が流れてライブは進むんだけど、それがよくできてるのよ”。
そんなことを言いながら、熱心に説明している。
僕は口元にそっと笑みを浮かべ、悔いを残さないように全力で楽しもうと意を決める。

 

 

 

 

2.

BABYMETAL セットリスト

01. BABYMETAL DEATH
02. ギミチョコ!!
03. PA PA YA!!
04. Distortion
05. BxMxC
06. Monochrome
07. メタり!! (feat. Tom Morello)
08. メギツネ
09. Road of Resistance

 

開演時刻となり客電が落ちると、満員のフロアから大きな歓声が上がった。
オープニングムービーが流れ、その後に3人が登場してくると、
満員のフロアからさらなる歓声と拍手が沸き起こった。
僕はキツネサインを掲げながらリズムに合わせて首を振る。
この重低音が堪らない。爆音の六連符に酔いしれる。
僕は全身全霊で“B!A!B!Y!”と大声でコールし、
“DEATH!DEATH!”と何度も叫んで飛び跳ねた。

 

間奏に入るとすぐさまサークルピットが発生。
大勢が笑顔で走り回っている。
僕はギターソロに合わせて気持ち良くヘドバンをする。
ステージ上では3人が所狭しと躍動している。
終盤は怒涛の“DEATH!DEATH!”コールが発生。
BABYMETALのライブを初めて観る人たちも、
終盤になるにつれて段々と手を上げジャンプをするようになっていった。
同様に、サークルピットで走り回る人たちも次第に増えていったのだった。

 

次に披露されたのは「ギミチョコ!!」。
開始直後から激しいモッシュが起こり、フロアは熱狂の渦に包まれる。
リズムに乗って体を揺らす人は大勢いる。
代表曲なので、初見の人の中でもこの曲を知っている人はたくさんいるのだろう。
BABTMETALの3人はというと、連日のライブの疲れもなんのその、
心底ライブが楽しいといった様子でパフォーマンスしている。
踊りながらアイコンタクトをする3人ともがニコニコ顔だ。
間奏でSU-METALが“幕張ー!”と叫ぶと、あちこちで大きな歓声が飛び交った。
フロアでは何度もサークルピットが発生し、そのたびに観客の愉悦の声が上がった。

 

ライブは勢いそのままに「PA PA YA!!」へ。
大勢がタオルを振り回して一緒くたになって騒ぐ。
僕は腹の底から“パッパパパヤー!”とコールする。
アッパーなリズムに乗って誰も彼もが体を揺らしている。
F.HEROのラップパートになると、一緒になって踊り出す人も現れた。
フロアは陽気なエネルギーで溢れ、まさにお祭り状態となっている。
終盤になっても勢いは衰えず、多くの者が騒ぎながらジャンプを繰り返している。
曲が終わると大歓声。誰もが笑みを浮かべている。

 

続いて「Distortion」が始まると、再び激しいモッシュが発生。
疾走感のあるイントロに負けじと、サークルピットのスピードも上がっていく。
僕はいつものようの大声で“ギバー! ギバー!”と叫ぶ。
声はだいぶ掠れてきているが、気持ちがいいので、どうにも叫ばずにはいられない。
SU-METALの力強い歌声がどこまでも響いていく。
MOAMETALとMOMOMETALのダンスはキレがあり、今宵もクールにキメている。
間奏でSU-METALが“幕張ー!”と煽ると、大きな歓声が沸き起こった。
“クラップ ユア ハンド!”。
サビに入ると再び大きなサークルピットが発生したので、
僕もぐるぐると回りながら最後まで同曲を楽しんだ。

 

続いて披露されたのは「BxMxC」。
僕はすぐさま“b m c”のハンドサインを掲げ、大きく上体を揺らす。
この曲でモッシュする人はほぼおらず、各々がリズムに合わせて体を揺らしている。
僕は爆音を浴びながら、3人のパフォ―マンスを堪能する。
途中、SU-METALがフロウをキメると大きな歓声が上がった。
ドラムのブラストビートが火を噴くと、僕は堪らずにヘドバンを繰り返した。
終盤は怒涛の“B! M! C!”コール。
まるで嵐の海のように、大量の腕が激しく波打っている。

 

少しの間を置いてから「Monochrome」へとライブは続く。
出だしのヘヴィなイントロに合わせ、僕は大きく頭を揺らす。
SU-METALが美しい歌声を響かせると、場内は水を打ったように静まり返った。
誰もが彼女の美しくて儚げで透き通った歌声にうっとりしているようだ。
間奏に入ると、SU-METALが観客に向かってスマホのライトを点けてと促した。
刹那、光り輝く幻想的で美しい世界が広がっていった。
その後はSU-METALのハミングに続き、“オッオッオー”の大合唱。
多くの者を感情的にさせたのち、やがて同曲は終了した。

 

次に披露されたのは「メタり!! (feat. Tom Morello)」。
神バンドのソロ演奏が終わると、3人が勢いよくステージに飛び出してくる。
そしてSU-METALが手を上げてと観客に訴え、その後曲が始まると、
フロアは一気に熱狂渦巻く空間へと変貌した。
大勢がジャンプして大きく手を揺らしている。
MOMOMETALが見得を切るシーンでは、“ヨッ!”“岡崎屋!”と声を張る人も。
その後は再びフロアが大爆発。狂喜乱舞といった有様だ。
やがて、何度も熱狂を生みだしたのちに同曲は終了。
フロアには異様なほどの熱気が籠っている。

 

続いては「メギツネ」。
サークル内ですぐにバイキングモッシュが発生。
曲が始まると、大勢が大きくジャンプを繰り返した。
かなり多くの者が一緒になって“ソレッ! ソレッ!”と掛け声を発している。
僕もジャンプを繰り返しては大声を張った。
そしてヘヴィなサウンドに合わせて、激しくヘドバンを繰り返した。
恒例のメギツネジャンプでフロアは再び大爆発。
さらなる熱狂を何度も生み出したのち、やがて同曲は終了した。

 

そして最後は定番の「Road of Resistance」。
冒頭の巨大なWODに参加し、笑顔で体をぶつけあう。
サークルピットで走り回りつつ、”DIE!”と何度も叫ぶ。
その後は再び起こったサークルピットに参加しつつ、
久しぶりにサークルの中央でエアギターをかました。
最高に気持ちの良い瞬間だった。
シンガロングでは拳を突き上げながら、ステージの3人に向かって大声を出し続けた。
スピード感のある演奏に合わせて、何度も激しく首を振った。
曲が終わると、恒例の“We are? BABYMETAL!”コールへ。
SU-METALが大声で“サンキュー、幕張ー!”と叫ぶと大きな歓声が沸き起こった。

 

こうして彼女たちのライブは、多くの人を熱狂させて終了した。
ライブ中に何度もサークルピットは発生したが、
それに参加する初見の人はどんどん増えていた。
見ていて楽しそうなので、居ても立っても居られずに飛び込んだのだろう。
若い人たちが楽しそうに走り回る姿はとても爽やかだった。
僕は抑えがたい幸福の吐息を零しながら、少し休憩するためにその場に腰を下ろした。

 

 

 

 

3.

BRING ME THE HORIZON セットリスト

01. Can You Feel My Heart
02. AmEN!
03. Teardrops
04. Happy Song
05. The House of Wolves
06. MANTRA
07. Dear Diary,
08. Parasite Eve
09. Shadow Moses
10. Obey(with YUNGBLUD)
11. DiE4u
12. DArkSide
13. Follow You
14. Sleepwalking
15. Chelsea Smile
16. LosT
17. Kingslayer(with BABYMETAL)
18. Drown
19: Throne

 

果たして定刻となり、BRING ME THE HORIZONがライブが始めた。
1曲目は「Can You Feel My Heart」。
ヘヴィなサウンドに僕は頭を大きく揺らす。
そしてミドルテンポのリズムに合わせ、大勢と一緒になって歌った。

 

一転して次は、オリィのグロウルが炸裂する「AmEN!」へ。
僕は何度もヘドバンしながら、サビを中心に大声で歌う。
その後の「Teardrops」でも、僕は体を揺らしながら一緒になって歌った。
キャッチーなメロディが心地よい。体が自然と揺れる。

 

続く「Happy Song」でも、冒頭から大声で“S-P-I-R-I-T, spirit!”とコール。
“sing along a little fuckin’ louder To a happy song”と、大声で一緒になって歌う。
「The House of Wolves」では何度も激しくヘドバンを繰り返す。
そして“Brick by brick by brick”“The house of wolves you built”と大声でコール。
“Is 2 foot wide and 6 foot deep”と、声が枯れそうになっても大声を出す。

 

次曲「MANTRA」でも、僕はずっと大声で歌いまくる。
今日が最終日なので、とことん楽しんでやるという思いだ。
「Dear Diary,」では、のっけから激しくヘドバンを繰り出した。
そしてサビの“the sky is falling”からは大声で一緒になって歌った。
最高に気持ちが良い。このまま果ててもいいような感覚を味わう。
続く「Parasite Eve」では、僕はうっとりした眼差しでステージを凝視した。
オリィの渾身の歌唱が胸を打った。
ブレイクダウンではヘドバンをし、最後までとことん味わい尽くす。
どうにも楽しくて仕方がない時間が続く。

 

次の「Shadow Moses」でも、僕は大声でコールした。
“We’re going no where”と何度も叫ぶのは快感だ。
その後はYUNGBLUDが登場し、揃って「Obey」を披露。
キャッチーな曲なので、最後までノリノリで同曲を楽しんだ。

 

続く「DiE4u」では、手を大きく横に振りながらサビの部分を合唱。
オリィの甘くて伸びのある歌声が心地よい。
新曲の「DArkSide」は、主にサビを一緒に歌った。
オリィの渾身の歌唱がフロアに響いている。

 

続いて披露されたのは、アコースティック・バージョンの「Follow You」。
肩車された女性がセンター付近に集まる中、オリィが優しく歌い上げた。
“次はアルバム「Sempiternal」からの曲”
オリィがそう言って次に披露されたのは「Sleepwalking」。
僕は叫ぶようにして一緒になって歌う。
頭の中の毛細血管が何本か切れてしまったのではないかと思うほどに。

 

続いて披露されたのは「Chelsea Smile」。
僕は冒頭から激しいヘドバンを繰り返した。
そして本編最後は「LosT」。
キャッチーな楽曲なので大勢がリズムに乗っている。
僕もずっと体を揺らしながら最後まで気持ちよく一緒になって歌った。

 

少しの間を置いてから披露されたのは「Kingslayer」。
“tch for the Cure”が流れる中、BABYMETALの3人が登場してくると、
フロアのあちこちから大きな拍手と歓声が沸き起こった。
3人はステージに上がると、すぐに観客を煽った。
やがてオリィが登場し、いつもの掛け声から曲はスタート。
途端に大勢が大きく体を揺らし、フロアは一気に熱を帯びていった。

 

オリィの渾身のグロウルに続いて、SU-METALがクリアボイスを響かせる。
最強の組み合わせ。このコントラストは涙が出るほどに美しく、素晴らしい。
SU-METALの“Kingslayer”に合わせて歌う人は多い。
踊りながら速いピッチで歌い続けるSU-METALには感服せざるを得ない。
大勢が体を揺らしながらも、ずっとステージを凝視し続けている。
この極上のエンタメショーを見逃してなるものかといった塩梅だ。
アウトロになると、オリィが中央のステージに上がり、
BABYMETALの3人と一緒になって激しくヘドバンを繰り出した。
やがて同曲は大盛り上がりのもと終了。
場内から今日一番の歓声が沸き起こった。
曲が終わると、3人は喜びを分かち合うように順番にオリィと抱擁を交わしたのだが、
“ついに私の夢が叶った”と上擦った声で話すSU-METALが印象的だった。
やがて3人はステージを後にしたが、
彼女たちへ向けられた拍手や歓声はしばらくの間続いた。

 

続いては「Drown」。
曲が始まると、“オーーーー、オーー、オーー”と大合唱。
ジャンプしてフロアを揺らす者も大勢いる。
間奏に入ると、オリィは今日もまた、
カメラが設置されている十数メートル以上の足場のセットに上っていった。
そしてそこから“エブリバディジャンプ!”と観客を煽り続け、
同曲は最後の大合唱をもって大盛り上がりで終了したのだが、
その場所で飛ぶのはさすがに危ないよと、内心で少しばかりひやひやした。

 

そして最後の曲はアンセム「Throne」。
冒頭から大勢が手を上げてジャンプし、大声で一緒になって叫ぶ。
“So you can throw me to the wolves”“Beat me black and blue”
僕は最後の力を振り絞りながら大声でコールすると、
その後は飛び跳ねながら大勢で“Throne”と一緒に声を張った。
最高に楽しすぎて、つい涙腺が緩んでしまう。
間奏に入ると、オリィの指示のもとに座り込み、
それからはみんなが一緒になって大ジャンプ。
最後は大声で一緒になって合唱した。
こうしてBRING ME THE HORIZONのライブは、
多くの熱狂を生み出し、多くの者を感動させて終了したのだった。
ライブが終わっても“オリィ―!”の掛け声があちこちから聞こえてきた。

 

 

 

 

4.

ライブが終わると僕はすぐに会場を後にした。
昨夜の轍は踏みたくなかったからだ。
しかしながら、急いで駅まで向かったものの、そんなに混雑はしておらず、
すぐに帰りの電車に乗車することができた。
僕は安堵の吐息を零しながら、今日一日を振り返った。

 

本日登場した5組のアクトは、すべてが素晴らしいものだった。
それは単にライブの内容が良かったというのもあるが、
演者からのメッセージが何度も胸に響いたので、
本当に今日来て良かったなと心底思えた。

 

coldrainのMasato、CrossfaithのKoie、そしてHyde。
3人はMCでBRING ME THE HORIZONへ感謝の言葉を述べたが、
観客にも、何が大切かということを切実に語った。
今日集まった観客はもはや同志。
誰のファンとか関係なく、どのライブでも、
みんなが一緒になって騒いで走り回って首を振って盛り上がった。
そのきかっけを作ったのは、前述の3人によるMCだったことは否定できないだろう。
フェス全体でこれほどの一体感を感じたのは初めてかもしれないし、
これほど幸せな気持ちになったのも初めてかもしれなかった。

 

そして、BRING ME THE HORIZONへ感謝の言葉を述べたのは彼らだけではない。
昨日のAyase(YOASOBI)然り、マキスマム ザ ホルモン然り。
そして、BRING ME THE HORIZONと一緒に楽曲制作を行っている
DaisukeのいるPaleduskもまた然り。
結果として、BRING ME THE HORIZONがキュレートしたフェスだったからこそ、
今日のような連携・一体感が生まれたのかもしれない。

 

 

 

BABYMETALのライブは、今宵も素晴らしいパフォーマンスだった。
SU-METALの歌声は力強く、クリアボイスはどこまでも突き抜けていた。
また、MOAMETALとMOMOMETALのダンスルーティンも見惚れるほどで、
笑顔で観客を煽って乗せていくのはお手のものといった、余裕も感じられた。
この3人はタイトなスケジュールの海外ツアーを何度も経験しているので、
パフォーマンスは常に貫禄があるし、
初見の人たちにどう訴えればいいのかも熟知しているなといった印象を受けた。
願わくば、今回のフェスツアーで、BABYMETALのライブを観るのが初めてだった
多くの若者が彼女たちのファンになってくれればいいのだが。

 

BRING ME THE HORIZONのライブは、それはもう言葉にできないほどによかった。
一番のお気に入りのバンドだから気持ちも余計に入り、
最初から最後まで没頭してライブを堪能することができた。
また、日本で彼らのアリーナツアーを観るのは初めてだったので、
大掛かりな舞台セットによる演出には大いに感銘を受けた。
オリヴァーの甘いボーカルには何度も魅了され、
渾身のグロウルにもまた、大いに魅了された。
もちろんどの楽曲も好きなのだが、つまるところ僕は、
ボーカリスト・オリヴァーが大好きなんだということを改めて思い知った。

 

彼らのライブはこの1週間で4回観たが、まだまだこれからも観たい。
とりわけBABYMETALのダンスとボーカルが合わさった、Kingslayerの完成版は、
スーパーボウルのハーフタイムショーで披露しても、
過去のアクトのライブに見劣りしないクオリティだと思うので、
これからも何度も生コラボを観たい。
だからBRING ME THE HORIZONには、
毎年のように日本でNEX FESTを開催してもらって、
そして毎回、BABYMETALを呼んでほしい。
そう切実に願いながら、僕は帰りの電車に揺られ続けた。

 

 

 

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