BABYMETAL LEGEND – METAL GALAXY 幕張メッセ 初日 ライブレポート

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1.

 

どうもバトルジャケットとワッペン目当ての人が多いようだ。
ツイッターのTL上には、早朝から物販列に並んでいるという情報が溢れていた。
僕は昼頃に現地へ向かうと、一般の物販開始時刻の13時過ぎに列に並んだ。
バトルジャケットを買う予定はないが、記念にTシャツは数枚ほしかった。

 

 

 

 

ほどなくして、物販が行われているホール4に入場。
そして並んでから約2時間後に、ようやく物販ブースへ到着。
途中でパーカーもほしくなったので、わざわざ試着をしてMサイズを購入しようとしたのだが、
すでにSサイズ以外のパーカーは売り切れだった。
仕方なくTシャツを3枚、それとキーホルダーを購入した。

 

 

 

その後は荷物をクロークに預け、開場時刻を待つ。
やがて待機場所のホール3に移動。
チケットはMの1400番台。
果たしてセキュリティチェックを受け、チケットを発券した。

 

 

 

入場したブロックはA。下手側の最前にやや近い場所だ。
2015年の巨大天下一武道会(同会場)の時よりも随分と良い場所なので安堵する。
SEでアイアン・メイデンの曲が多く流れている。フェスで顔を合わせるからだろうか。
そのほかにはメタリカ、スレイヤー、アーチ・エネミー、ファイヴ・フィンガー・デス・パンチ、
メガデス、アンスラックス、ソウルフライ、パンテラ、ブリング・ミー・ザ・ホライズンなど。
好きな曲が流れてくるだけで自然と気分は盛り上がっていった。

 

スタンディングエリアが広いせいからだろう、親子連れの姿はいつもより少なく感じた。
僕の網膜はカップルは認識しない仕様なので残念ながらそれらの数は分からない。
若者や女性の姿も散見されるが、やはり中年男性の数が圧倒的に多い。
かくいう自分もそうなので、体がビックリしないよう、その場で軽いストレッチを行う。
それはそうと、今日は格式高い‟Legend”公演。
初披露される曲も幾つかあると推測される。
どんな演出があるんだろうと考えるとワクワクした。
希求の吐息を吐き出しながら、僕はその時が来るの静かに待ち続けた。

 

 

 

 

2.

セットリスト

01. FUTURE METAL
02. DA DA DANCE(feat. Tak Matsumoto)
03. Elevator Girl
04. Shanti Shanti Shanti
05. Oh! MAJINAI(feat. Joakim Broden)
06. ヤバッ!
07. Brand New Day(feat. Tim Henson and Scott LePage)
08. ギミチョコ!!
09. メギツネ
10. Night Night Burn!
11. THE ONE
12. Road of Resistance

 

定刻を10分ほど過ぎたあたりで暗転。
ライブが始まるなり、場内は大歓声に包まれた。
ストーリームービーが中央の高画質LEDワイドスクリーンに映っているが、
画面のサイズは昨年11月のたまアリ公演、大阪城ホール公演よりも大きく思えた。
僕はキツネにつままれたような心境で、スクリーンの端から端へ視線を這わせる。
ややあって、1曲目の「FUTURE METAL」が始まる。
刹那、僕は目をカッと見開き、戦慄のような驚愕を覚える。
なぜならば、ただでさえ中央のワイドスクリーンは巨大サイズだというのに、
その左右にあるビジョンと連動して映像が壁一面に映し出されたからだった。
この大きな幕張メッセ国際展示場ホールの縦幅いっぱいに映る映像は、
たとえようがないほどに圧倒的で、心底度肝を抜かれた。

 

周囲ではどよめきに近い歓声が絶えず沸き起こっている。
次曲「DA DA DANCE(feat. Tak Matsumoto)」が始まるとさらなる歓声が沸いた。
超大画面に映る映像を背景に歌って踊るフロントの3人。
中央の可動式ステージの土台の側面にもバックとリンクした映像が映っているので、
3人はまるで巨大な映像を背負っているかのように目に映り、
CGを駆使したミュージック・ビデオの中央に3人が合成で浮遊しているように思えた。
が、3人の存在感と全身から放たれるオーラは、鮮明な映像にまったく負けていなかった。

 

僕は一心不乱にステージとビジョンに交互に視線を這わせる。
ライブが始まれば一瞬にして非現実的な世界へ誘うのもBABYMETALのライブの特徴だ。
最初のアベンジャーズ(サポート・ダンサー)を務めているのは岡崎百々子だった。
下手側の巨大ビジョンに、屈託のない笑顔で踊る彼女の姿が何度も映る。
ラップパートを務めるMOAMETALがカメラに抜かれるとひときわ大きな歓声が沸いた。
クリアで張りのあるSU-METALの歌声は、早くもこの巨大な会場を完全に支配している。

 

「Elevator Girl」では、エレベーターを模した赤い四角の中で踊る3人が、
まさにエレベーターのように上下する映像が終始大画面に映し出された。
続く「Shanti Shanti Shanti」でも、迫力ある曼荼羅模様の映像がワイドに展開され、
会場はまるで巨大な映画館、それもDolby Atmos以上の音響を備えた
映画館のような様相を呈している。
視覚と聴覚が刺激され、耳目が絶えず愉悦の声を上げている。

 

熱中していたからだろう、あっという間に4曲が終了した。
するとそこでいったん、ストーリームービーが挟まれた。
‟むかしむかし、そのむかし、広大なメタルの銀河の向こう側に、メタルの楽園があった”
久々の染谷歩によるナレーションのもと、ふと懐かしさを覚える、洒落の効いた映像。
過去にはレディー・ガガやリンプ・ビズキットのフレッド・ダーストをネタにしたこともあった。
‟それは、「パラダイス メタル 銀河」と呼ばれる、大人には見えない「とっておきの夢の島」”
ストーリーが進むにつれ、場内では何度もやんややんやの歓声が沸き起こっている。
そしてその歓声は、サバトンのヨアキム・ブローデンが紹介されるとさらに大きくなった。
‟気が付けば、隣人と肩を組み合いながらの「しゃかりきMOSH’SH」を繰り広げ、
メタルの銀河にパラダイスは広がっていくのであった……”

 

ヨアキム・ブローデンが出てきたということは、あの曲の初披露を意味していた。
「Oh! MAJINAI(feat. Joakim Broden)」のイントロが流れると即座に大歓声が沸き起こった。
巨大なワイドスクリーンの中で、ところせましとヨアキム・ブローデンが増殖していく映像。
彼は旗を振ったり、鶴嘴で掘ったり、コザックダンスをしたりとコミカルな動きを続けている。
思わず笑わずにはいられないその映像に見入っていると楽しくて自然と泣けてきた。
BABYMETAL陣営は、ヨアキムの魅力あふれるキャラクターを最大限に生かしている。
本人がこの映像を使用するのに許可を出したのかどうかは知る由もないが、
彼の愛すべきキャラクターの成せる業なので、どうか寛容に受け止めてほしいものだ。

 

SU-METALが楽し気に歌唱しているのも印象的だった。
また、どうしても画面に目が行きがちだったが、3人のダンスも魅力的だった。
この曲を初めて聴いた当初、ダンスはさくら学院の「ベリシュビッッ」を想起したものだが、
手は取り合わなくとも、3人が横一列になって背中に手を回し、
仲良く可愛らしく踊る様はイメージ以上で、すとんと腑に落ちたし、とことん魅了された。
この楽しい楽曲には、こういった愉快なダンスが一番似合うように思う。
そしてもう一つ印象的だったのは、この曲から岡崎百々子に代わって登場してきた
アベンジャーズの一人、鞘師里保のなんとも楽しげな様子。
彼女はニコニコしながらSU-METALの背中に腕を回して躍動していた。

 

続いて披露されたのは久々の「ヤバッ!」。
大画面に映るMOAMETALのアップ映像は見惚れるほどの美しさだった。
そしてこの後に、再び新曲が披露された。
それは「Brand New Day(feat. Tim Henson and Scott LePage)」。
ギター・インストゥルメンタル・グループ、ポリフィアのギタリストをフィーチャーした同曲。
メロディやリズムにR&Bや、若干AORの雰囲気も感じ取れてしまうので、
ややもすれば3rdアルバムの中で‟1番メタルじゃない”と思ってしまうかもしれないが、
スコット・ルペイジとティム・ヘンソンのツイン・ギターの音色はソリッド且つ刺激的で、
それを完全再現する大村神とLeda神による演奏は最高に堪らなく、
内臓をギュッと鷲掴みにされるような、エッジの効いたギター・サウンドに魅了される。
しかし、なんといってもこの曲はヴォーカル。
初めて目にした、綺麗に揃った妖艶なダンスルーティンも大層魅力的だったものの、
微かなブレス音が聞こえる、大人びた歌唱をするSU-METALのヴォーカルは聴き応え抜群で、
高音のキーに一寸の狂いもなくピンポイントであててくる技量は鳥肌もので、
いつまでも聴き続けていたい衝動に駆られた。
CD音源も素晴らしいが、生の歌唱はそれ以上に良い。
この曲は間違いなく彼女の潜在能力を引き出しているように思う。

 

うっとりと余韻に浸っている最中、続いてキラー・チューンの「ギミチョコ!!」が始まった。
ステージはフロア中央よりに移動し、アベンジャーズは藤平華乃に代わった。
これで3人のアベンジャーズ全員が登場したことになる。
「ギミチョコ!!」の間奏で、SU-METALが嬉々として声を張る。
‟もっと声出せるよねー?”
それに大声で応える観衆。
SU-METALは、続く「メギツネ」の間奏でも「幕張ー!」と煽り、
その後のメギツネジャンプを誘発した。
見渡す限り、大量に揺れ動く人の頭と腕。
ライブは大いに盛り上がり、場内は興奮の坩堝と化している。

 

そして次に披露されたのが、3つ目の新曲「Night Night Burn!」。
‟マンマミーア!”と歌いながら3人が軽快に踊る。
‟Ole! Oh! Ole! Oh! Oh! Oh! Oh!”の手拍子は少し難しかった。
何回か経験しないと、タイミングよく手拍子はできない感じだ。
この曲はかなり音程をとるのが難しいように思える。
だけどそこはさすがのSU-METAL。
踊りながらでも、しっかりと声を張って歌っている。
改めて思うが、時に激しいダンスを交えながら歌う彼女のスキルには恐れ入る。

 

少しの間を挟んで、「THE ONE」へと続いた。
シルバーの衣装を身に纏った3人がステージに再び現れる。
今回は久々に日本語バージョンだった。
それが単純に嬉しい。
‟僕らの声、僕らの夢、僕らのあの場所へ”
クリアで伸びやかなSU-METALの歌声を聴いていると自然と魂が浄化される。
それと、リズムの代わる曲展開もグッとくる。
美しいツイン・ギターの音色に酔いしれる。
僕はまるで夢遊病者のように、意識を持っていかれた状態でステージを眺め続け、
‟ララララー”と口ずさみながら延々とキツネサインを掲げた。
そうして壮大な楽曲「THE ONE」はやがて終了した。

 

その後は少しの時間を挟み、「Road of Resistance」が披露された。
スクリーンには見覚えのある「Road of Resistance」の映像が流れているが、
内容は今日のライブの1つのテーマ、東西の神バンドが戦うというもの。
過去の「Road of Resistance」の冒頭映像を流用したものだった。
が、映像はさておき、ステージには東西の神バンド、
すなわち日本人と外国人のバンド・メンバー8人が勢ぞろい。
白装束姿が日本の神バンド、そして外国人神バンドは黒の衣装。
ステージの左右に8人が揃う光景はとても迫力があった。
しかしそれ以上にインパクトがあったのが、ステージ中央に佇むフロント5人の姿。
SU-METALとMOAMETAL以外に、アベンジャーズの3人が勢揃いしていた。
全員が全員、フラッグをクールに背負う姿がとても様になっている。

 

この曲が始まるまで、僕はAブロックの真ん中よりも前方に陣取っていて、
そこで一心不乱にステージと巨大なワイドスクリーンに見入っていた。
一切モッシュはすることなしに。
しかしながら、この曲ではどうしても体を動かしたいという衝動に駆られたので、
僕は後方に下がると、WOD、そしてなし崩し的に続いたサークル・モッシュに興じた。
やはりメイトの皆さんと笑顔で駆け回ってハイタッチするのは楽しい。

 

スクリーンには、フロントの5人が分割して全員映っているが、
画面があまりにも巨大なので、ひとり一人の姿が大きく、十分に堪能できた。
とりわけKYGの2人、岡崎百々子と藤平華乃が並んで映っている映像は貴重で、
2人を交互に見ていると、そこでようやく‟ああ、2人は初共演なのか”という思いに至り、
感慨深いものがあった。
共演できて、2人ともが喜んだに違いなかった。

 

「Road of Resistance」でライブが終わると恒例のコール&レスポンスへと続いた。
MOAMETALを先頭に5人が下手に移動してくる。
近くで見るMOAMETALは満面の笑みを浮かべている。
彼女のその様子を眺めているだけで幸せな気分になる。
こうして大いに盛り上がったライブは拍手万雷の中、幕を閉じた。
3曲もの新曲を体験することができたのだから心底満足いくライブだった。
僕は口元に笑みを湛えたままホールを後にする。
周囲のざわつきには幸福のトーンが滲んでいる。

 

 

 

 

3.

半袖まま会場の外に出ると、痛烈な寒さが全身を襲ってきた。
僕は急いでパーカーを羽織ると、足早に最寄り駅へ向かった。
道中、今宵のライブを振り返る。
真っ先に思い浮かべたのは、あの巨大なワイドスクリーンだった。

 

ライヴであれほどまでに巨大で、しかも滑らかに映る映像は観たことがなかった。
BABYMETALのアリーナショウはいつだってスペクタクルだが、
レーザー光線や白煙、パイロの炎の演出が減っても十分にお釣りがくる、
それほどまでに鮮明で、迫力ある映像美だった。
ライブエンターテインメントのステージが一段階上がった印象を抱いた。

 

それから印象的だったのは新曲の披露。
「Oh! MAJINAI(feat. Joakim Broden)」はまさかのヨアキム・ブローデンの
映像付きで抱腹絶倒ものだった。
3rdアルバム『METAL GALAXY』のテーマでもある“メタルの銀河の旅”にちなみ、
光GENJIの代表曲「パラダイス銀河」をネタとしてぶっこんでくるセンスも秀逸。
そもそもこういったちょっとおふざけのある、ネタを取り入れた曲紹介映像は、
BABYMETALのライブの真骨頂だし、本来楽しいものだということを思い知らせてくれた。
日本人だろうが外国人だろうが関係なく、みんなが笑顔でモッシュをしたりして楽しむ。
やはりBABYMETALのライブは楽しくなくてはならない。

 

「Brand New Day(feat. Tim Henson and Scott LePage)」も「Night Night Burn!」も、
初披露にしてはかなり上出来だった。
ともにライブでやるには難しい曲調、歌だと思うが、
演奏はタイトで、歌唱は聴き惚れてしまう出来だった。
ダンスの細かい部分はあまり覚えてはいないが、曲にマッチした美しいルーティンだった。

 

そして他に印象に残ったのは最後の「Road of Resistance」。
アベンジャーズの3人を含めたフロントの5人がステージに揃う姿は感動的だった。
ひょっとしたら、2日目の最後も同じ「Road of Resistance」で締めるのかもしれない。
しかしそれでも構わない。
東西の神バンドとアベンジャーズの3人が全員出揃う「Road of Resistance」は
もう一度と言わず、何度でも見たい。
今終わったばかりだというのに、今から明日のライブが楽しみで仕方がない。

 

雑誌のインタビューでBABYMETALの2人がヒントで示していたとおり、
今宵のライブは『METAL GALAXY』のDisc1を中心に披露されたが、
「↑↓←→BBAB」だけは披露されなかった。
願わくばそれは両日の新曲のバランスを取ったからで、
2日目は「↑↓←→BBAB」と「BxMxC」が初披露されることを期待しつつ、
僕は帰りの電車に揺られ続けた。
明日の昼は今と同じホットな気分で同じ電車に揺られて会場に向かっていることだろう。

 

 

 

 

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