藤岡幹大 メモリアルライブ 「My Little God」 ライブレポート

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2018年1月5日に急逝した藤岡幹大さんの追悼ライブ〈My Little God〉が、4月23日(月)に川崎・CLUB CITTA’ 川崎にて開催。生前の藤岡氏と交流のあった仲間たちが万感こもるステージを繰り広げ、会場に詰めかけた約1300人の観客の心を打ちました。当日は4時間を超える長丁場のライブとなりましたが、ステージ上には、藤岡さんに対する演者それぞれの思いがあふれ出ていて、館内は終始温かい空気に包まれました。

 

 

 

C4のTOKIさんを中心に企画された本メモリアルライブの開催が決定したのは1月19日。藤岡さんが夭逝した日から2週間後のことでした。くしくもその日は藤岡さんの誕生日。いや、スケジューリングの調整や会場の選定等、短期間で諸々を決定し、藤岡さんの生誕の日に合わせて発表したのでしょう。そして告知されていたアーティストの方々がステージに立つわけですが、ここからは本人ならびに関係者たちのツイートを交えながら順を追ってレポートしていきます。

 

 

 

 

——と、その前にまずは物販の話を。開演前にDVD「My Little God」とTシャツ、それとクリアケースを購入。DVDの裏には"映像化決定 ” の文字が。ここでTOKIさんのツイートの意味を理解します。これから行われるライブが映像化されるのはうれしい限り。藤岡家への還元にもなるので、早くもリリース日が待ち遠しいです。

 

 

そして会場入口付近に設置されていた展示品コーナーを見学。藤岡さん愛用のギターがずらりと並んでいます。東京エフェクターさんのツイートどおり、複数のMasatone CAESAR X mikio fujioka modelも展示されていました。

 

 

その後はコインロッカーに荷物を預け、いざホール内へ。クラブチッタには初めて来ましたが、なかなか良さげな箱だなぁというのが第一印象。ステージの両サイド上にはラインアレイスピーカーが、天井には六芒星型の大きな照明が吊り下げられています。

 

途中にディープ・パープルの「ハイウェイ・スター」などが流れましたが、SEは「トントン拍子」「HARMONYx」といった、ほぼ『TRICK DISC』(藤岡幹大 of TRICK BOX名義で2007年3月発売)からの楽曲でした。そして定刻より10分ほど遅れて開演。ライブはバンドごとに緞帳が上がるスタイルで進行したのでした。

 

 

 

 

① UxSxB

 

セットリスト

1.Front of the Factory
2.扉
3.A man drives , as he lives
4.Into The Lightning
5.Together

 

まず最初にステージに登場したのが、宇佐美秀文(Manipulator) 、須藤満(Bass) 、DJバリK~ん(Turntable) の3人による異色トリオ U×S×B。グループ名は3人のイニシャルからとっています。楽曲はHiphop、R&B、果てはRockとジャンルレスに、独自の世界観を展開。元T-SQUAREの須藤さんの小気味よいスラップによる音色と、セレクターマンDJバリK~んさんのスクラッチを交えたDJプレイに、エフェクトのかかった宇佐美さんのヴォーカルが乗るといったスタイル。彼はマニピュレーションをしながら歌います。プレイスタイルの詳細については下記の動画を参考にしてください。

※参考動画

 

宇佐美さんがライブ後に更新したブログで触れていたように、2つ目の曲中、須藤さんが観客に向かって何度か ‟ フージーオーカー ミッキッオー!” のコールを促しました。僕も両手で天井を指さしながら大声でコールします。そしてその観客たちのコールはサンプラーでサンプリングされ、最後の曲中に使用されました。館内に何度も響く ‟ フージーオーカー ミッキッオー!” の大コール。その声を聞くたびに目頭は熱くなり、体は自然と小刻みに震えだします。僕はギュッと唇を噛み締めながら楽曲に乗り続けます。ステージング自体もグルーヴィーで大変素晴らしかったですが、コールの影響もあってか彼らのライブは一気に会場の一体感を生み出し、盛況のもと、やがて終了しました。過去にジョイントライブを行ったことがある仮バンドのBOHさんがステージの袖から嬉しそうにライブの様子を眺めていたのも印象的でした。

 

 

 

 

 

 

② rain book

 

セットリスト

1.心の力
2.いのちのうた
3.砂山
4.あなたの風になりたい

 

約10分間のインターバルのあと、続いて登場したのは、シンガー山本容子によるソロユニットのrain book。サポートメンバーは田中どぼん俊光(Piano)と村山遼(Guitar)の2人。山本さん曰く、当初はヴォーカルとピアノだけでライブを行う予定だったけど、藤岡さんがサポートで参加していたときと同じように3人でやろうということになり、藤岡さんの弟子の一人である村山さんにお声がけしたとのこと。彼女は藤岡さんの学生時代の話を交えつつライブを進めましたが、藤岡さんの実家の店名が「フレッシュ」であったため、学生時代の藤岡さんは友人から「フレッシュ」と呼ばれていたという話をされた際は会場が大きく沸きました。

また、1曲目を歌い終えたあと、「この後に出てくるバンドのみなさんと違って、私たちのライブはスローな曲調が中心で静かなので、休憩と思って聴いてください」と謙遜して話をされていましたが、披露した4曲はどれも胸を打つような歌詞とメロディが印象的な楽曲ばかりだったので、僕は涙が溢れないように必死に我慢しました。その中でもとりわけ2曲目はグッとくるものがあり、深く心に沁みました。山本容子さんの歌唱に関しては下記の動画を参考にしてください。

※参考動画

 

 

 

 

 

 

③ MI Squad Goals

 

セットリスト

1.People Get Ready ジェフベックギター
2.涙そうそう
3.A Day In The Lifeビートルズ
4.Little Wing / Jimi Hendrix

 

続いて登場したのは、MI JAPAN 東京校を軸に、藤岡幹夫さんと音楽で繋がっていたメンバーで構成されたバンド MI Squad Goals。メンバーは地獄カルテットのNOV(Vocal)、篠原雅也(Guitar)、植田 考(Guitar)、杉征夫(Bass) 、金藤稔人(Keyboard)、雑賀泰行(Drum)ほか、女性ヴォーカリスト4人を含む計10名で構成。セットリストの4曲は、生前の藤岡さんが好きでよく奏でていたという楽曲。4人の女性が4曲それぞれでメインヴォーカルを務めました。

※画像:NOVさんのブログより

 

1曲目。MI JAPAN 東京校のヴォーカルコース講師にして、藤岡さんが参加していた変拍子セッション(結成の経緯等は雑賀さんのブログ参照)でヴォーカルを務める今野華子さんが「People Get Ready」を歌唱。哀愁漂うギターの音色とクリアな歌声が絡み合い、観客を魅了します。続く曲は「涙そうそう」。唄うのは台日ハーフのシンガー、洸美さん。彼女もまた澄んだ歌声を披露し、観客の耳目を引きました。Risaさんが溌剌と歌い上げた「A Day In The Life」の頃には場内の熱気は一段と上がり、最後の「Little Wing」でボルテージは最高潮に。タイトなリズム隊、痺れるギタープレイ、軽やかな鍵盤、ダブルヴォーカルに美しいハーモニーと、音楽の醍醐味を表わしたかのようなハイクオリティのライブを披露。本人たちも楽しいのでしょう、ダブルヴォーカルの2人がところ狭しと動き回ります。10人編成のステージングはダイナミズムで迫力があり、会場を大いに盛り上げました。

 

 

 

 

 

 

④ MI CANNON

 

セットリスト

1.High Works
2.The Night Of U.S.A
3.Solitary Universe
4.Battery

 

15分ほどのインターバルを挟み、次に登場したのはMI CANNON。メンバーはC4のTOKI(Vocal)と大村孝佳(Guitar)の2人に、TRICK BOXの小川洋行(Bass) 、地獄カルテットやSADSでスティックを握るGO(Drum)を合わせた4人。2004年に発表した大村さんの1stミニ・アルバム『NOWHERE TO GO』収録の「High Works」でライブは幕開け。冒頭、ヴォーカルの音が出ないという小さなハプニングがありましたが、ソリッドなメタル・サウンドと速弾き超絶テクニカルなギター・ソロで場内は大盛り上がり。少しのMCを挟んでからアルバム『Devils In The Dark』に収められている「The Night Of U.S.A」と「Solitary Universe」が披露されると、場内の熱気はぐんぐん上昇していきました。

※参考動画

 

MCで、「今日は大村孝佳を男にするために歌う」と語るTOKI。「みんなが藤岡幹大の立場に立って、彼ができなかったこと、つまり、幼い娘さんたちの成長を、仲間やファンがサポートするためにこのプロジェクトを継続させていきたい」と言葉を繋ぐ。場内に何度も沸く拍手。僕は彼の台詞を一言も聴き洩らさぬように耳を澄ませる。「それからLittle GodはLittle God哺乳瓶、Little God筆箱となり、将来、お嬢ちゃんたちが大人になって、お父さんはこんなにも多くの人たちに愛されていたんだということを知ってもらえれば幸いなこと」と語る。そして最後はシャウトをかましてから、2017年1月に発売された大村さんの6曲入りメタル・カヴァー・アルバム『CERBERUS』に収録されているメタリカのカヴァー「Battery」(Guest Vo. TOKI)を披露。僕は問答無用に頭を振り、爆音とヘヴィなサウンドに酔いしれる。大盛り上がりのライブが終わると、大村さんは充実感を漂わせた表情を浮かべ、誇らしげに、ESPのSNAPPER Fujioka Customを高々と掲げた。藤岡さんの「音」はこれからもずっと自分が奏でていく——。大村さんの表情からはそんな気概が感じられ、その姿勢がまた観客たちの胸を強く打ったのでした。

 

 

 

 

 

 

⑤ 仮バンド

 

セットリスト

1.Jamrika
2.HARMONYx
3.Chuku
4.Snowflakes

 

セッティングに時間がかかっているのだろう、次の仮バンドが登場してくるまでに約20分ほどの時間を要した。その間、さすがに疲れを感じたのか、何人かその場に座り込んでいる人がいた。が、仮バンドのステージが始まるなり、全員総立ちとなり様々な声援が飛んだ。オリジナルメンバーのBOH(Bass) が中央に位置し、同じくオリジナルメンバーの前田遊野(Drum)が上手の端に鎮座している。その他のサポートメンバーは、藤岡さんの弟子のひとりである岡聡志(Guitar)、活動歴30年を超える西脇辰弥(keyboard & Harmonica)、8弦ギタリストのISAO(Guitar)、そして紅一点、ジャズピアニスト桑原あい(Piano)の4人。ともに仮バンドのセッションにゲストで参加したり、仮バンドのファースト・ミニ・アルバム『仮音源-DEMO-』の収録に参加したりしているので、序盤から息の合ったプレイを披露。全員がタイトな演奏をしていて目を見張ったが、「Jamrika」の冒頭から情熱的に奏でる桑原さんのジャズピアノには思わず唸った。曲の終盤では「忍者Groove」のフレーズも演奏していたように思えたがどうだろうか。そして次に、藤岡幹大の代名詞ともいえる「HARMONYx」が披露されたのだが、ISAOさんと岡さんのプレイ、とりわけ最後の岡さんのフレージングはさすがのテクニックで、否応なく藤岡さんのことが思い出され、切なさとうれしさがない交ぜとなったような心境に陥った。また西脇さんのハーモニカのソロもハイレベルで感嘆せずにはいられなかった。各々の高い演奏力に、そして美しいハーモニクスに場内は大盛り上がりの様相を呈している。

※参考動画

 

次に披露された曲は「Chuku」。BOHさん曰く、「どうせなら誰にも弾けないような難しい曲を作ろうと藤岡先生が言ってきてできた曲」なのだそう。ここでも6人が息の合ったプレイを披露し、観客を大いに魅了した。軽快でリズミカルなサウンド。ふと前田さんが藤岡さんの追悼本「99% 藤岡幹大(仮)」のインタビュー記事で「13拍子だけど4分の4拍子のようにリズムを取っている」と触れていたのを思い出し、僕も倣ってそうする。本人は難しすぎて藤岡さんのようには弾けないと述懐していたが、ISAOさんのテクニカルなソロには痺れた。そして最後に『仮音源-DEMO-』のクロージング曲「Snowflakes」が披露される。ステージ上には薄いスモークが焚かれ、より楽曲を幻想的なものにしている——。と次の瞬間、なにやら気配を感じた僕はステージ上空に視線を向ける。なんとなく藤岡さんがそこにいるような気がした。それも長い時間。僕は美しいギターの音色に身を委ねながら、にこにこしてステージを見守っている藤岡さんの姿を想像する。目に涙を浮かべたまま、最後の一音までしっかりと聴いた。藤岡さんの音楽を存分に感じることができたからだろう、聴き終えた後には自然と笑みが零れた。そして大盛況のもと、仮バンドによるライブは終了したのだった。観客だけではなく、ステージの袖から観ていた他のアーティストたちも一様に拍手を送っている。

 

 

 

 

 

 

⑥ 大村バンド

 

セットリスト

1.Pleasant Surprise
2.Holy Tomorrow
3.Shadows Of Eternity
4.Tell Me Why
5.Every Time
6.Distant Thunder
7.Never Surrender

SP. The Hill Of Wisteria

 

そしてまた15分から20分ほどのインターバルを挟んで最後に登場したのは大村バンド。メンバーは大村孝佳(Guitar)、久世敦史(Vocal)、Shoyo(Bass) 、Leda(Guitar)、青山英樹(Drum)の鉄壁の5人。大村さんの2006年発表のアルバム『POWER OF REALITY』に収録されている「PLEASANT SURPRISE」でライブはスタート。2人のギタリストの高速かつ華麗なプレイに場内は早くも興奮の坩堝と化す。周囲の人たちはみな体を大きく揺らし、頭を振り、大村さんが中央で速弾きを披露すれば拳を突き上げ、大声で声援を送っている。僕はフロントの4人の姿を目で追いながら藤岡さんに思いを馳せる。大村さんだけではなく、LedaさんもESPのSNAPPER藤岡モデルのギターを弾いている。そして2人ともストラップが短いように思えた。3月16日に新宿ReNYにて開催された大村孝佳のワンマン・ツアー〈METAL PARADOX TOUR 2018〉のライブ中に大村さんが言っていたが、藤岡さんはストラップを縫い付けているため長さの調整が一切できないとのこと。そのことをふと思い出しつつ、続く「Holy Tomorrow」以降、重厚な様式美メタルの楽曲群を心底堪能する。頭を揺らし続けていると、昇天しそうなほどの心地よさに包まれた。ボーカルの久世さんは笑顔で何度もShoyoさんやLedaさんと絡み、大村さんと青山さんも含め、そうすることが藤岡さんの悦びであるのだからといった具合に、全員が笑みを絶やさずに目一杯ライブを楽しんでいる。その光景は断続的に観る者に最高の愉悦を与えていた。

そして最後の「Never Surrender」を迎える。僕は一緒になって大声で歌い、大盛況のもと、本編のライブはすべて終了した。青山さんが大声で「ありがとうございました!」と叫び、演奏が終了する。いつまでも続く拍手喝采の中、メンバーが次々に退出していくが、青山さんと大村さんだけがステージに残り、そして大村さんが息を切らせながら、最後は各グループごとの代表者から挨拶をと言って、U×S×Bの須藤さん、rain bookの山本さん、MI Squad Goalsからは雑賀さん、そして仮バンドのBOHさん、最後はメモリアルライブの主催者にしてMI CANNONのTOKIさんを順番に呼び出した。各々が今日のライブ開催に対しての謝辞を述べ、藤岡さんへの思いを少しばかり吐露する。最後にTOKIさんの話で終わりかなと思っていたが、その前に挨拶をしたBOHさんがステージをハケずにそのまま残り、演奏の準備を始めたからまだ続きがあるのだと自覚する。そんな中、TOKIさんが「最後はここにいるメンバーで」と言って大村さんに締めを託す。このスリーピースのメンツを見て最後に演奏される曲を予感している人は多いのだろう、瞬時にして場内がざわつく。そうして観客が大きな期待を寄せる中、最後に披露された楽曲は、神バンドのインストゥルメンタル「The Hill Of Wisteria」だった。

※参考動画

 

このインスト曲は2015年9月17日に大阪・Zepp Nambaにて開催された〈BABYMETAL WORLD TOUR 2015 in JAPAN〉で初めて披露され、2015年12月12日に横浜アリーナにて開催された同ツアー2DAYS最終公演の初日、〈BABYMETAL WORLD TOUR 2015 in JAPAN- THE FINAL CHAPTER OF TRILOGY -〉でも演奏されたが、2015年発売のライブCD『BABYMETAL LEGEND “2015” ~新春キツネ祭り~』などに収録されている神バンドの最初のインストゥルメンタル「Mischief of Metal Gods」とは違い、2年以上経っても曲のタイトルはずっと付けられないままだった。だけど藤岡さんが亡くなられた後、3月頃になって、おそらくは大村さんを中心に神バンドのメンバーで意見を出し合って決めたのだろう、「The Hill Of Wisteria」というタイトル名が付けられた。直訳すると「フジの丘」。つまりは「藤岡」さんへ捧げる楽曲。美しいギター・オーケストレーションのあと、最初のソロ回しのところで、先の大村孝佳のワンマン・ツアーのときと同様に、過去のライブでレコーディングされた藤岡さんのギタープレイの音源が使われた(新宿ReNYでのライブの詳細はヤング・ギター編集部によるライブレポート参照)。藤岡さんの奏でるギターの音色が否応なく涙腺を刺激する。まるで雷鳴のような大村さんの泣きのギターが空を裂く。堪えきれずに号泣する大村さんの姿が胸を打つ。僕は止めどなく涙を流しながらステージ上を凝視する。藤岡さんに対するそれぞれの思いが、演者のプレイから溢れ出ている。僕は堪らずに一度だけ「ミキオー!」と絶叫してしまったが、魂が込められた3人4人の演奏に対し、叫ばずにはいられない衝動に駆られたからだった。そうして観客に熱い演奏・思いを届けたのち、4時間を超える今宵のメモリアルライブ、藤岡さんの追悼ライブは幕を閉じた。すべてが終わった後、万感の思いを胸に泣いている大村さんに対し、BOHさんは少し躊躇している様子だったが、前へ出てきた青山さんが2人の肩を抱き寄せると、BOHさんも大村さんの肩に腕を回し、3人で熱い抱擁を交わした。互いが笑顔でポンポンと肩を叩いている。藤岡さんと共にツアーで世界を回っていた間柄なのだ、言葉は交わさなくても、それぞれの抱えている思いは察しているのだろう。三者三様、この日のメモリアルライブを迎えるにあたり、それぞれ思うところがあったに違いなかった。きっと藤岡さんも上空から、「むらっち、いろいろありがとうな。BOHにゃんも。英樹くんも」と微笑みながら、3人の抱擁する姿を眺めていたことだろう。最後の3人に向けられた、観客からの感謝と激励が込められた拍手は、しばらくの間鳴り止むことはなかったのだった。

 

 

 

 

大満足のもと外に出る。電車に揺られながら今宵のライブを回想する。そもそもこういったメモリアルライブが有志たちの協力によって開催されたのは、藤岡幹大の人柄の良さと、アーティストはもとより、世界基準のギタースキルで生徒やスタッフからも絶大な信頼があったから、なんだと思う。BOHさんも言っていたが、観客も含めた今日集まった人たちは、藤岡幹大との「縁」で知り合った仲間たち。今宵開催された〈My Little God〉は始まりであり、藤岡さんが人生で望んでいること、音楽、そして家族、とりわけ娘たちの成長、そういった望みを叶えるべく、藤岡幹大との「縁」で繋がれた仲間たちによって、これからも〈My Little God〉は続いていく。ささやかながら、ご家族のためにできることの協力は惜しまずにいよう、そう改めて強く思い直し、僕は家路についた。藤岡さんはこの世にいないんだと思うと未だに寂しい気持ちになるが、藤岡さんの笑顔を思い浮かべるとこちらもふと笑みを溢すほどに彼の死はもう受け入れている。これからも藤岡さんのプレイ、笑顔を忘れずに生きていこう。

 

 

 

 

Rest in Peace.

 

 

 

 

 

※関係者たちのツイート

 

 

 

 

 

 

 

ー追記ー

 

ライブレポを書き上げて時間ができましたので、ようやく "藤岡幹大[My Little God]" のDVDを観ることができました。これはまさに永久保存版。藤岡さんの演奏スキルの高さを再認識するだけではなく、藤岡さんの人間性を知るにも十分な内容です。本当に音楽が好きなんだということが、本当に家族が大好きなんだということがわかります。ミュージシャン仲間からのコメントが記載された冊子も貴重な代物。藤岡さんに少しでも興味がある方は購入されることをお勧めします。

 

※購入に関して、TOKIさんからのお願い

 

 

 

 

 

 

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