週刊新潮 5月号

加山雄三もぞっこんの美少女メタルバンド「BABYMETAL」。ロックの本場、イギリスのUKチャートにもランクインするなど、今や欧米ではAKB48より知られた女子グループなのだ。世界進出を果たした “ヘビメタ娘”はいかにして育ったのか。

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ライブで熱唱するSU-METAL

 

「BABYMETAL」は中元すず香(SU-METAL)と水野由結(ゆい)(YUIMETAL)、菊地最愛(もあ)(MOAMETAL)の3人組で構成されている。ヘビーメタルの大音響に合わせて、踊り絶叫するのだが、レディー・ガガの前座に抜擢されて大ブレーク。今年は3回目のワールドツアーを敢行する。

そのリーダーの中元すず香(18)は、広島市出身。父親は建設関係の仕事を営んでいる。実家を訪ねると、祖父(74)が姿を現した。

「いやあ、孫娘がここまでなるとは思わんかったです。私は昔、喫茶店をやっていたんですが、孫たちはご飯を食べに来てよく歌っていましたけどね」

祖父によると、すず香は3姉妹の末娘。姉(次女)の中元日芽香(20)は秋元康プロデュースの「乃木坂46」のメンバーである。

「すず香はまだオシメが取れない頃から、ミキハウスのモデルになったり、バンダイのCMにも出てました。幼稚園になると地元のスーパーでランドセルのモデルもやってたな。小学校に入ると、日芽香とすず香は地元のテレビ局がやっているアクターズスクールで歌とダンスのレッスンを受けていたんです」

栴檀(せんだん)は双葉より芳し。2008年、大手芸能事務所にスカウトされたすず香はアイドルユニット「可憐Girl’s」でデビューし、さらにアイドルグループ「さくら学院」のメンバーに。姉の日芽香が乃木坂46のメンバーに選ばれると一緒に上京し、東京で活動するようになる。たまたまマネージャーがヘビメタ好きだったことから、「BABYMETAL」が誕生するわけだが、ロック好きの「血」がこれに合っていた。

■「世界征服します」

「もともと、すず香の父親は、高校の頃からバンドをやっていて、スカウトされて東京でプロになったんですよ。「フーリガンズ」ってバンド名でした。10年ぐらいやっとったかな。映画にも出たことがあります。ところが、私が心筋梗塞で倒れてしまってね。本人はまだやりたかったようですが、兄が説得して広島に戻ってもらった。それで、建築の仕事を始め、孫たちが生まれたというわけです」

が、もとはミュージシャンの家庭。部屋には父親のギターがあり、ピアノやシンセサイザーも身近にあった。

「親がすず香に歌手の道を勧めたわけでもありません。ただ、うちの家族はみんな歌が好きでね。すず香はこうと決めたら曲げない子だった。ヘビーメタルをやり出した時も、まだ海外進出の話もないのに“世界征服します”とか言うとったな」

嬉しそうに話す祖父だが、孫娘が地元にいないのは少し寂しい。

「東京なら晴れ姿を観にいけるけど、最近は海外公演ばっかりです。5月からはアメリカツアーで6月はドイツ、フランスと回るそうです」

東京での公演は9月の東京ドーム。それを、今から楽しみにしていると祖父は目を細めるのである。

「ワイド特集 淑女たちの疾風怒濤」より