THE STRUTS

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はじめに

今回紹介するバンドは THE STRUTS。2012年にイギリスのダービーで結成されたバンドです。僕が初めて THE STRUTS というバンド名を目にしたのは SUMMER SONIC 2016 の時でした。この年は BABYMETAL が SONIC STAGE のトリ(出演は大阪のみ)を務めた(ライブレポートはこちら)のですが、前日にタイムテーブルを眺めていたところ、MOUNTAIN STAGE のオープニングアクトに THE STRUTS の文字が。アーティスト紹介ページを見ると、「現代のシーンに衝撃を与えるグラマラスなロックンロール」、「クイーンのフレディ・マーキュリーを彷彿とさせるヴォーカル」といった文言が目を引き、機会があれば見てみようと思っていたのですが、結局それは叶いませんでした。しかし2年連続で SUMMER SONIC 2017 にも出演したので、ようやく彼らのライブを初めて見ることができました。ライブの内容に関してはこちらのレポでも少し触れていますが、今回はもっと詳しく彼らのことを紹介していきたいと思います。

 

 

BIOGRAPHY

メンバー
ルーク・スピラー(Luke Spiller、ヴォーカル)
アダム・スラック(Adam Slack、ギター)
ジェド・エリオット(Jed Elliott、ベース)
ゲシン・デイヴィス(Gethin Davies、ドラム)

ジャンル:グラムロック、ハードロック

 

※UNIVERSAL MUSIC JAPAN参考

現代のロック・シーンに衝撃を与えるスタイルと一度聴いたら耳から離れないキャッチーなフック。UK育ちのバンド、ザ・ストラッツが、甘くてダーティーなグラム・ロックのスピリットを現代のロックンロール・シーンに甦らせた。
2014年パリであのザ・ローリング・ストーンズのスタジアム公演のサポート・アクトとして8万人の前でパフォーマンスを披露し、すでにヨーロッパでは旋風を巻き起こしている4人組の彼らは、2015年ロサンゼルスに拠点を移し、デビューEP『Have You Heard』をリリース、アメリカでツアーを開始。急速に増えるファンに応えるべく、初となるアメリカ・ツアーの日程を増やし、会場の規模を大きくした。年末にはモトリー・クルーの”FINAL TOUR”最後の4日間(2015/12/27ラスベガス公演&12/28〜12/31 LA公演、最終日はCRUE YEAR’S EVE)のサポート・アクトに抜擢された。

そしてついに、デビュー・アルバム『エヴリバディ・ウォンツ』がリリースされた。世界各国のオーディエンスをノックアウトしてきた、ビッグで洗練されたリフとパワフル&キャッチーなメロディの秀逸なミックスだ。ルーク・スピラーのエッジの効いたヴォーカルや音域――それはまるで70年代から時空を超えてきたかのようなグラマラスながら泥臭い世界観。しかしながら彼らが証明したのは、彼らが確実に現代の“瞬間”を捉え、それを織り交ぜ、自身のサウンドをよりパワフルなものにしているということだ。

ザ・ストラッツは、2012年イギリスのダービーで結成。メンバーはティーンエイジャーの頃から音楽を作り始めた。当初はオアシスやザ・リバティーンズなどから影響を受け、自分達がリスペクトするバンド達が一体どういう音楽の影響を受けて作品を制作したのか、ルーツを辿っていった。そこで発見したのが70年代のグラム・ロック・バンド達――それがザ・ストラッツ自身のサウンドを形成することとなる。「始めたばかりの頃はただ楽しくハッピーで、サビが目立つようなロック・ソングを作りたかったんだ。昔スレイドやT.レックスがやってたようなね」と、アダム・スラックはルークとの曲作りについて語る。グラム・ロック特有の態度は、他とないバンド名を決めることに寄与した。「バンドでリハーサルをしてたんだけど、俺が闊歩(strutting)しながらパフォーマンスをしている姿を見た誰かがバンド名を“THE STRUTS”にすれば?と提案してきたんだ。即決だったよ。完璧に俺達を表したネーミングだったからね」

彼らの強みでもあるライヴ・パフォーマンスが反響を呼び、すぐに沢山のファンが付いた彼らはヨーロッパ中でライヴのチケットを完売させた。ザ・ローリング・ストーンズのサポート・アクトとしての出演が実現した≪Stade de France≫に始まり、2014年の≪Isle of Wight Festival≫ではルークはZandra Rhodes(クイーンのフレディ・マーキュリーとブライアン・メイのコスチュームを手掛けた伝説的なデザイナー)にカスタム・メイドで仕立ててもらった煌びやかなブルーのケープを纏ってステージに立った。そして、ライヴを続けてきたことによって、ルークの“スタイル・アイドル”としての一面も注目されるようになり、つい最近はNew York Timesがファッションの視点からザ・ストラッツをフィーチャーしたり、オーストラリア人のデザイナーRay Brown(AC/DC、オジー・オズボーン、レディー・ガガなどの衣装を手がけた)がモトリー・クルー公演時の衣装を手がけたりしている。

その惜しみなく豪華なステージでの存在感と人を惹きつける魅力で、ザ・ストラッツは観客からの並外れた賞賛を集める。その華やかさが期待を裏切ることはないないが、バンドの情熱に満ちた魂はより卓越した意義を持つ。「バンドにとって最も重要な任務は、楽しさとロックンロールなフィーリングを世間に甦らせることなんだ。現代の世の中に物足りなさを感じている人たちには特に」とルークは言う。僕たちは本当に音楽が、正しくやっていればだけど、その瞬間から逃避させてくれて、全く違う場所へ連れて行ってくれるものだと思うんだ」

 

 

グラム・ロックとは

グラムロック(glam rock)は、主にイギリスで1970年前半から中盤にかけて流行したロック・スタイルで、由来は、魅惑的であることを意味する英語の ” glamorous ” から来ています。主に男性的な力強さや激しさを表現するハードロックや、演奏技術や楽曲の構成力を強調していたプログレッシブ・ロックが主流だった1970年代において、それらとは異なった中性的なファッションや振る舞いを施し、単純で原始的なビートやキャッチーなサウンドをみせていたのがグラムロックのミュージシャンたちでした(この傾向が、後のパンク・ロックの出現に大きく影響することになります)。また、サックスのリフを刻むことが多いことも、グラムの特徴の1つです。グラムロックの代表的なアーティストとしては、T.Rex、クイーン、デヴィット・ボウイ、スレイド、アリス・クーパーなどが挙げられますが、80年代のハードロックを入口に、その後70年代のグラムロックをディグっていった僕にとってはとても懐かしく、いわば自分の音楽遍歴のルーツといったサウンドなのです。

 

 

 

 

THE STRUTS おすすめの曲

これまでに発売されたアルバムは「エヴリバディ・ウォンツ」(日本でのリリースは2017/2/3)だけですが、どの曲も短い上にとてもキャッチ―で、1回聴いただけで思わず口ずさんでしまう、なんてこともしばしばありました。個人的に、このデビューアルバムは珠玉の作品だと思います。そのあたりはジャンルは違いますが捨て曲のまったくない BABYMETAL と通ずるものがありますね。

 

 

どの曲も、思わず大合唱をしてしまいそうなキャッチ―なサビ、コーラスワークが秀逸なのですが、なんといってもこのバンドの一番の魅力はヴォーカルのルーク・スピラーのカリスマ性・存在感でしょう。確かにフレディ・マーキュリーの歌い方(シャウト気味に歌うところや巻き舌になるところなど)に似てはいますが、そこは本人も自覚したうえで割り切っているようで、実際に生でライブを観たところ、彼自身のパフォーマンスはすでに完成されているように感じられました。野太い声なのに聴いていてとても心地良い。現代のロックシーンでは稀有なヴォーカリストだと思います。

 

 

本当にどの曲も大好きで、幾つかに絞るのも悩んでしまうのですが、現在制作中のニュー・アルバムからの新曲第一弾として発表された「ワン・ナイト・オンリー」もキャッチーで超おすすめの曲です。今回、サマソニで同曲は聴きましたが、とても壮大で、外国、とくに彼らの出身国であるイギリスのロックフェスで、大勢の観客たちと一緒になって、この曲や前述したおすすめの曲を大合唱してみたいという思いに駆られました。願わくば今回のサマソニのように、BABYMETALと同じフェス、同じステージ、それも彼らの地元(ダービー)にほど近いダウンロードフェス(レスターシャー)で観ることになれば最高なのですが。

 

 

 

DISCOGRAPHY

           

 

全11曲の『エヴリバディ・ウォンツ』のオリジナル版がUKでリリースされたのは2014年。2年後の2016年に、2曲追加された全13曲でUS版がリリースされましたが、日本版はさらに5曲が追加された全18曲でリリースされました。

 

   

 

 

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